看守の危機を救った3人の受刑者(画像は『Mirror 2020年7月30日付「Moment heroic prisoners save police officer’s life as he suffers heart attack」(Image: Gwinnett County Sheriff’s Office)』のスクリーンショット)

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アメリカの刑務所で勤務中だった看守が心臓発作により突然倒れてしまった。朦朧とした意識の中で看守は独房のロックを解除し、勇敢な3人の受刑者がすぐに医務室に連絡し助けを求めた。幸いにも看守はすぐに治療を受けることができ、現在は自宅で療養中だという。『The Sun』『Mirror』などが伝えている。

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米ジョージア州のグイネット郡刑務所(Gwinnett County Jail)で7月10日、看守のワレン・ホブスさん(Warren Hobbs、46)は60室以上の独房がある大部屋のデスクにて仕事をしていた。しかし突然具合が悪くなり、意識が遠のいてコンクリートの床に倒れ頭を打ち付けてしまった。

施錠された独房にいた60人以上の受刑者たちはワレンさんの様子がおかしいことに気付き、ドアを叩き大きな音を立てて他の看守たちに知らせようと騒ぎを起こした。

この騒ぎで何とか意識を取り戻したワレンさんは、朦朧とした意識の中で独房のロックを解除するボタンをやっとのことで押した。これによりテリー・ラブレス(Terry Loveless)、ワルター・ホワイトヘッド(Walter Whitehead)、ミッチェル・スモールズ(Mitchell Smalls)受刑者の独房が開き、3人が急いでワレンさんの元に駆けつける様子が防犯カメラに映っている。

3人はワレンさんを椅子に座らせたが、その顔は青ざめており背もたれに倒れかかったまま痙攣していたため大声で叫び助けを求めた。その間、ワルターは近くにあった電話で救援と救急車の要請をした。

ワルターは当時のことについて「怖かったですね。警察官だろうが誰だろうが気にしませんでした。人を助けるために私ができることをこれからもしていきます。誰にも死んでほしくないですから」と明かしている。

ワレンさんはすぐに病院に運び込まれて治療を受け、現在は自宅で療養中だという。「3人の受刑者たちには深く感謝しています。今回のことは『全ての人に対して日頃から良い行いをすることは大切』という教訓になりました」と話している。

グイネット郡保安官事務所の広報担当シャノン・ボルコダフさん(Shannon Volkodav)は「今回の件はどんな服装を身にまとっていようとも、ヒーローは現れることを美しく表現していると思います。私たちは受刑者ら親切心や勇気、そして自分勝手に逃げ出さずワレンを救助したその行動に涙が出るほど感謝しています」とコメントしている。

同保安官事務所のチーフ保安官のルー・ソリスさん(Lou Solis)は今回の救出劇に感謝の意を示し、受刑者たちにピザを配りピザパーティーを行ったという。

画像は『Mirror 2020年7月30日付「Moment heroic prisoners save police officer’s life as he suffers heart attack」(Image: Gwinnett County Sheriff’s Office)(Image: Fox5 Atlanta)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)