ルーナ・ラブグッドを演じたイヴァナ・リンチ
 - Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ

写真拡大

 映画『ハリー・ポッター』シリーズの熱狂的ファンから出演者となったイヴァナ・リンチ(28)が、それゆえの苦悩があったことをポッドキャスト番組「Talking Tastebuds」に出演してあらためて語った。

 8歳の時に原作小説を初めて読んで以来、「本の発売日には行列に並んで、ダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター役)にファンレターを書いて、彼のサインをゲットして、J・K・ローリング(原作者)にファンレターを書いて」「学校が終わったらMuggleNet(ファンサイト)をチェックして」と『ハリポタ』命だったというイヴァナ。そんな彼女は14歳の時、ルーナ役のオーディションに合格し、シリーズ第5弾『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』から人気キャストの一員となることになった。

 イヴァナは「ダニエル・ラドクリフにつきまとっていた一ファンが、人々からファンレターを送ってもらえる人になるなんてすごく変な感じだった」と振り返り、中と外から経験したからこそ「ファンカルチャーはちょっと不健全かもしれない」と語る。「なぜならダニエル、ルパート(ロン役)、エマ(ハーマイオニー役)に会った時、わたしは彼らのことを何でも知っていたの! ペットの名前や誕生日、両親の名前まで。だから何も知らないふりをしなくちゃいけなかった」

 「それは、わたしが彼らに言えることは何もないということでもあった。彼らを崇拝すること、そして彼ら自身がわたしのアイデンティティの全てだったから。だからわたしは本当に突然、『自分は一体何者なの?』ということに直面することになった。彼らに『何に興味があるの?』と聞かれた時、何て答えたらいいかわからなかったんだもの!」

 イヴァナは「だからファンカルチャーはちょっと危険だと思う。そこで自分を見失ってしまいがちだから」と続けていた。(編集部・市川遥)