日本呼吸器学会「新型コロナウイルス感染症とタバコについて」

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日本呼吸器学会が、喫煙新型コロナウイルス感染症における重症化の最大のリスクがあるとして「禁煙」を呼びかけている。

同学会は、まず喫煙者の重症化リスクと感染リスクを解説。中国・武漢を中心としたCOVID-19罹患者約1,000名の臨床データから、「喫煙者は人工呼吸器が装着され、死亡する危険性が非喫煙者の3倍以上」になっていると説明。糖尿病や高血圧などの基礎疾患や年齢に対するリスクと比べても、喫煙は重症化する最大のリスクに値するとしている。

喫煙室における三密「密閉」「密集」「密接」も指摘。密閉された狭い空間で大勢が喫煙する濃厚接触の場であり、「実際に喫煙室での感染が疑われる事例も報道されている」としている。その上で、喫煙者へ向けては「喫煙室・喫煙コーナーの利用はやめましょう」、施設の管理者へは「早めに喫煙室を閉鎖しましょう」と呼びかけている。

また、外出の自粛で自宅で過ごす時間が増えていることから、家族や近隣への受動喫煙についてもコメント。大切な人の健康を害することになるとして「家でタバコを吸ってはいけません」「周囲の受動喫煙をなくす唯一の方法はあなたが禁煙すること」としている。同学会は、世界保健機関(WHO)も「 COVID-19対策とし『禁煙すること』を強く推奨」していると説明。「あなた自身と家族、同僚を守るため、この機会に禁煙を」と呼びかけている。