352両を新製します。


315系の外観イメージ(画像:JR東海)。

 JR東海は2020年1月22日(水)、在来線に新型の通勤電車「315系」を導入すると発表しました。

 2021年度から2025年度にかけて352両を新製し、名古屋、静岡都市圏を中心に、中央本線、東海道本線、関西本線などに順次投入します。車両製作費、付帯工事費を含む設備投資額は約720億円です。1987(昭和62)年のJR東海発足前後に導入された211系電車、213系電車、311系電車を置き換えます。

 315系の外観は、JR東海のコーポレートカラーであるオレンジを配置。前面は「直線を使用した幾何学的な形状」や「横長に連続した窓」が特徴です。JR東海は「『先進性×親近感』を表現したデザイン」といいます。

 車内は、防犯カメラを1両につき5か所設置。階段の位置や運行情報などを案内するフルカラー液晶ディスプレイは1両あたり6か所に導入します。全車両に車いすスペースを設定するとともに、全編成に車いす対応トイレも設けます。座席はロングシート(通路を向いた長い座席)です。

 JR東海の在来線車両では初めて非常走行用蓄電装置を搭載し、停電時などは最寄り駅まで走行可能に。地上とのデータ通信装置も搭載してメンテナンスに活用するほか、台車などの振動状態を常時監視する振動検知装置を導入し、異常の発生の抑制や迅速な検知を実現します。最高速度は130km/hです。

 国鉄時代に製造された211系電車8両が更新されると、JR東海の保有する鉄道車両すべてが、同社発足以降に新製された車両になります。