久保建英(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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パラグアイ戦の日本代表はほぼベストメンバーという形で臨み、とてもいい内容で試合を進めたと思います。コパアメリカにはいなかった大迫勇也が入ったことで、前線の先発4人はさらに連携が高まっていました。

ただ、それでは森保一監督の采配がすべてよかったかというと、僕はもう少し違うチャレンジをしてよかったと思います。それは選手の組み合わせの部分です。

たとえば久保建英は後半から出場すると、すぐ個人としてはプレーできるというのがわかりました。ですがその後、彼を生かすためにチームとしてどうするか、どう生かすかという部分でのテストはあまりできなかったと思います。

どんな組み合わせでプレーさせるといいのか。あるいは、たとえば3バックにして前線の形を変えることで、さらに力が発揮できるのではないか。久保が入ることでの化学反応はもっと起きても良かったのですが、結果的には個人の力を示すに留まりました。

ですので、この試合での久保の評価はできなかったと思います。「これくらいはできる」という確認ができたぐらいかもしれません。

守備面での課題が見つかったという声もあるでしょう。ただ、現時点で攻守両面にわたって優れているのは稀なケースです。まずは攻撃面の良さを引き出してあげればいいのではないでしょうか。

2022年カタールワールドカップ・アジア2次予選がいよいよ始まりますが、前回初戦のシンガポール戦で引き分けたのと同じ轍を踏まないようにしなければなりません。早い時間での得点が勝利へのカギだと思います。

そして試合を有利に進めつつ、様々な選手の良さを引き出していってほしいと思います。いろいろな組み合わせができることで日本代表は強くなります。