突然だが、以下に挙げる名前に当てはまる人はいるだろうか。

「反正さん 仁徳さん 茶山さん 大安寺山さん
永山さん 源右衛門山さん 塚廻さん 収塚さん
孫大夫山さん 竜佐山さん 銅亀山さん 菰山塚さん
丸保山さん 長塚さん 旗塚さん 銭塚さん
履中さん 寺山南山さん 七観音さん いたすけさん
善右ヱ門山さん 御廟山さん ニサンザイさん」

「仁徳さん」でピンときた人がいるかもしれない。

そう、これは2019年7月6日に世界文化遺産に登録された「百舌鳥古墳群」の23基の名前である。

なぜいきなり古墳の名前?と思った読者もいるかもしれない。実は、古墳群と同じ名前の人に限り、パフェが食べ放題になる企画が大阪で始まったのだ。


古墳とパフェの関係性とは...(画像はイメージ)

このサービスを始めたのは、仁徳天皇陵古墳から徒歩10分に位置する、カフェ「利休珈琲」(大阪府・堺市)だ。

なんと粋な計らい。しかし「永山さん」「茶山さん」ならいそうだが、「善右ヱ門山さん」という名前は聞いたことすらない...。「ニサンザイさん」に至ってはカタカタ表記である。

なぜこんな企画を始めたのだろうか。また、実際に食べ放題サービスを受けた人は現れたのだろうか。Jタウンネット編集部が取材した。

対象者はまだ現れず...

2019年9月1日から10月31日まで実施されるこのサービス。グループ客に古墳と同じ名前の人1人いたならば、グループ全員にパフェを1杯無料で提供する。


完全一致したら「利休珈琲オリジナル 煎茶プリンの和パフェ」を1時間食べ放題

しかし、そもそも23基に当てはまる人がいるか、それすら危うい。

それゆえ、連続する漢字2文字以上が一致した人は、パフェ1杯か「利休プリン」1個が無料になるという。例えば「亀山さん」であれば「銅亀山古墳」に2文字以上一致するのでOKだ。


全国の「佐山さん」は「竜佐山古墳」に2文字以上一致する(画像は利休プリン)

利休珈琲の広報担当者は9月4日、Jタウンネットの取材に対し、企画を実施した経緯について、

「世界遺産登録が7月にされ、『堺』一体が町をあげて盛り上がっています。なかには古墳の形をしたカレーやパンの形を提供する会社もでてきている。利休珈琲でも古墳にまつわることを提供できないかと考えました」

と話す。また百舌鳥古墳群のなかでも「仁徳天皇陵古墳」に注目が集まり、他の古墳の名前を知っていない人も多いのではないかと考えたことも実施の一因だという。

「古墳の中でも仁徳天皇陵ばかりに注目が集まりますが、小さい古墳も数多くあります。『永山古墳』なら永山さんがいるのではないかと思って企画しました。『自分の知り合いにもいる!』などと盛り上がっていただければ...!」

と、様々な古墳に親しみを感じてほしいと答えた。

ちなみに、企画を始めてから数日がたったが、まだ名前が一致する人は現れていないという(4日夕時点)。「2文字以上が一致する人」ならば難易度は幾分も下がるだろう。世界文化遺産を見ながら、パフェやプリンを食べるのもいいかもしれない。