錦糸町に「日本一入りづらいカレー屋」があった 外観は完全に「風俗案内所」
都内有数の歓楽街として知られる錦糸町。この眠らない街には非常に珍しいカレーショップがある。
その店の評判をネットで調べると、「錦糸町イチ入りづらいカレー屋」「中に入ったら店員のお姉さんに『勇気あるわねぇ!』と褒められた」など、到底カレー屋に寄せられる感想には思えない。
気になった筆者がその場所に行ってみると――。
waku wakuカレーランチ(2019年8月30日、Jタウンネット撮影)
断っておくと、掲載する写真を間違えたわけではない。この風俗店の無料案内所の中が、今回訪れたカレー屋さんなのだ。
躊躇わず入るのは難しい
JR錦糸町駅の南口から徒歩数分の場所にある店舗。カレーランチを行っているのは看板などで分かるのだが、少なくともここの店が設置したものとは思えない。
立て看板
窓に置かれているホワイトボード
「錦糸町イチ入りづらい」のを自称しているとは、かなり勇気のあるお店なことは間違いない。錦糸町イチと言ってはいるが、たぶん日本一と言ってもいいような...。正直、店内の雰囲気などは全くわからなかったので、入る側もかなり勇気がいる。
色々と覚悟を決めて店内に入った。
ドア付近にある垂れ幕
入って早々に「無料情報館」の幕が登場。ちょっとびっくりしたが、ランチをいただくスペースは幕の右側にあった。
カウンター
カウンター6席と非常にこじんまりしている。邦洋のR&B楽曲のMVがずっと流れているのが不思議だ。
左奥にマッサージチェアがあるものの、店員さん曰く「お客さんが使って良いのかわからない」という。
席に着いて早々、一番に気になっていたことを聞いた。なぜ、ここでカレー屋をやっているのか。
店員さんによるとオーナーが無料案内所だったこの場所を借りたものの、別に所有している店のことで手一杯。部屋だけ空いている状態になってしまったため、外観はそのままに昼はカレー屋として、夜は外国人女性のガールズバーとして営業している。
今後、無料案内所になる予定も一応はあるとのこと。
メニュー
メニューは3種類のカレーとコーヒーとシンプル。チキンカレーは米の種類も選べる。
6月にオープンし、2か月が経っているがまだオープン価格の600円(税込み)で食べられる。
筆者はチキンカレーのインディゴ米をいただいた。
本格派インドカレーに舌鼓
チキンカレー
写真ではご飯の量が少なく感じるが、これでも大盛り。上品ながら強いジャスミン米の香りとキレの良いルーの香りが食欲をそそる。
ルーは少しサラサラしている。本格派のインドカレーと名乗るだけあって辛さだけでなくスパイスの香ばしさも舌を喜ばせる。
チキン
チキンはすべて骨付きのため、少々食べにくいが柔らかく旨味がたっぷり詰まっている。サラリとしたカレーに濃厚なチキンの旨味は反則技。外観からはこんな味のカレーが出てくるとは想像もつかない。
量よりも質で勝負するカレーといった印象だった。
ミニサラダ付き
筆者は平日の12時半ごろと繁盛するタイミングにあえて訪れたが、しばらく店内で1人になるなどツイッターで話題になった割に人が少ない。
「まだお客さんも定着してなくて・・・」
店員さんはツイッターなどに店のことを投稿するのは大歓迎というスタンスだが、中々客足に結び付いていない様子だ。
外観こそちょっと気が引けてしまうが、中は気さくで優しい店員さん――入り口が最大の障害だが、そこを抜ければ美味しいカレーが待っている。