“エル・ニーニョ”フェルナンド・トーレスが感謝の挨拶「いつの日かチャンピオンに」

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23日、明治安田生命J1リーグ第24節のサガン鳥栖vsヴィッセル神戸が駅前不動産スタジアムで行われ、1-6で神戸が勝利した。

この試合は、鳥栖の元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスの現役ラストマッチ。トーレスは先発出場を果たすと、盟友である神戸のMFアンドレス・イニエスタとともにコイントス。最後のピッチに立った。

試合はトーレスにとって厳しいものに。それでも、90分間のフル出場を果たし、最後までゴールを目指すなどストライカーらしい姿を、スタジアム史上2番目の多さとなった観客に見せた。

試合後、トーレスの引退セレモニーが実施。リバプール時代の盟友である元イングランド代表MFスティーブン・ジェラード氏からはビデオメッセージが到着。また、トーレスの現役生活を振り返るビデオが流れ、エモーショナルな雰囲気に包まれた。

トーレスは、ファン・サポーターへ向けて、現役最後の言葉を送った。

◆FWフェルナンド・トーレス(サガン鳥栖)

「様々なことに対して感謝の気持ちを送りたいので、1つずつ気持ちを伝えてきたいと思います」

「まずは、竹原社長。私がここに来るという可能性をしっかり広げてくれて、本当に感謝しています。1年前、マドリードに足を運んでくれ、私が日本でプレーするために多くの説得をしてくれ、努力してくれました」

「皆さんには、社長をはじめ、本当に熱い気持ち、パッションをこのクラブに対して持っていること。そして、将来に大きなプランがある、そして素晴らしい夢があることを知っておいてください」

「そして、チームメイトのみんな。自分がここに来た最初の日から、大きく腕を広げて、自分を迎え入れてくれ、たくさん助けてくれてありがとう」

「昨年は降格という危ない所でも、みんなのプロフェッショナルな姿勢と、努力を続けて、どんなに辛い時でも前向きな態度を続けてくれました。本当に感謝しています」

「私はみんなから本当に多くのことを学びました。みんなも、私から少しでも、1つでもいいから何かを学んでくれていたらと思います。このクラブの将来のために、また一緒に進んでいけたらと思います」

「そして、日本の皆さん、私たち家族を迎え入れてくれてありがとうございます。皆さんには、日本という素晴らしい国があることを知っておいてください」

「皆様の常に周りに対するリスペクトがあるという気持ちは、これからの自分たちの人生の1つの指標となります。必ずまた日本に戻ってきて、色々な訪れた場所をまた訪れ、美味しいものを食べて、そういった時間を過ごしたいと思います」

「最後に、このスタジアムにいるサポーターの皆さん。そして残念ながらチケットを得られず、この場に居ることが出来ない皆さんにも感謝を伝えたいです。本当にありがとうございます」

「私にとって大切なものは、もちろん家族であり、日本には偉大な家族がいることを誇りを持って言いたいです。これからクラブと社長とともに、このクラブが1日少しずつ良くなるように、いつの日か、皆さんがこの場所にチャンピオンというクラブを持つことができるように、働いていきます」

「そして私の家族、私自身を助けてくれ、迎えてくれたことに感謝の気持ちを伝えたいです。クラブのためにはここが大きくなるように、グラウンドの外からしっかりサポートし、力を皆さんに伝えていきたいと思います」

「最後の最後まで、すべてのことに対してありがとうございます。これからもクラブと関係を持ち、いつまでも繋がりを持って進んでいきたいと思います」

「アリガトウゴザイマス」

トーレスは挨拶後、全ての方向へ向かってお辞儀をし、最後には、家族から花束が贈呈された。その後にスタジアムを一周。家族とともにゴールを決め、胴上げも行われた。スペインから遠く離れた極東の地で、フェルナンド・トーレスの現役生活は終わりを迎えた。

18年間にわたるトーレスの現役生活は、アトレティコ・マドリーでスタート。リバプール、チェルシー、ミラン、と渡り歩き、古巣のアトレティコ・マドリーへ復帰。そして、2018年7月にサガン鳥栖へと入団した。

アトレティコ・マドリーでは公式通算350試合出場121ゴール16アシスト。リバプールでは142試合に出場し81ゴール20アシスト。チェルシーでは、172試合に出場し45ゴール35アシスト。ミランでは10試合に出場し1ゴール。そして、鳥栖では40試合に出場し7ゴール2アシストを記録していた。

クラブレベルでは、キャリア通算714試合に出場し255ゴール73アシスト。スペイン代表としては、2008年、2012年のユーロ、2010年のワールドカップで優勝を達成。通算110キャップで38ゴールを記録していた。