東京都・日本橋茅場町。

大手化学メーカーである花王やカネボウ、そしてポン酢で有名なミツカン、何でもそろうドンキホーテ。さらには、東京証券取引所が近い事に由来し、様々な証券会社など、多くの人が知る大企業がひしめくビジネスエリアである。

徳川家康が江戸城築城の際に、神田にいた茅商人をこの埋め立て地に移住させたことから、茅場町の町名となったと言われており、この地は、江戸時代から商人の町として脈々と現在までその魂は受け継がれているのだ。

そんな今も昔もビジネス街のこちらの町は、舌の肥えたビジネスマンを魅了する素晴らしいお店が目白押しのエリアとも言える。

たとえば、茅場橋ちかくにある奥久慈シャモのスープが絶品のラーメン店「サンダーバード」や、老舗割烹「辰巳(たつみ)」で味わうメヌケフライ、そして行列必死の絶品白唐揚げが味わえる「宮川」、さらには美味しいウナギと焼き鳥のお店「鳥徳(とりとく)」などなど、美味しいお店を挙げればきりがない。

そんな数え上げればきりがないほどのきらぼしのごとく輝く名店がひしめくグルメエリア・茅場町からほど近い新川において、美味しい洋食を味わえると評判のお店をご存知だろうか?

それが今回ご紹介するお店「洋食レストラン・津々井(つつい)」だ。

・美味しい正統派の洋食が味わえるお店
こちらのお店は創業1950年(昭和25年)創業の老舗洋食店。

今から70年くらい前の1950年(昭和25年)といえば、日本で初めて1000円札が発行され、NHKがテレビの定期実験放送を開始した年。

そんな戦後日本が混沌とする中でも光を見つけ、その後の経済成長に向かって突き進む、そんな時代にこちらのお店は生まれたのだ。

こちらのお店は、当時のオーナーシェフが赤坂の住居を改装し、「赤坂 津つ井」としてスタートし、現在は2代目として暖簾を受け継いでいる。

もちろん、その腕は一級品で、その味は、すでに終了してしまったテレビ番組であるがTBS系列「チューボーですよ!」で町の巨匠としても取り上げられたほど。

・分厚くてジューシーなポークジンジャー
こちらのお店には様々な正統派の洋食メニューが存在しているのだが、その中でも今回オススメしたいのが、ポークジンジャーだ。

こちらのポークジンジャーは、非常に分厚くカットされた豚の肩ロースを使用している。

分厚いが故に火を通すことによって縮み、ともすると不恰好になってしまう。しかしながら、その縮むことが計算されたカットが丁寧に施されているため、たっぷりと美味しいタレを受け止めることができる表面積の大きさをキープしていることがわかる。

そんな仕事がなされた分厚い肩ロースをジューシーに焼き上げ、仕上げにはたっぷりと生姜の効いたジンジャーソース。

タレだけでもご飯をお代わりできるほどのウマミたっぷりのソースと、分厚くてジューシーな肩ロース、もはや言葉での説明は必要ないだろう。

ナイフとフォークが誘うままに、美味しいポークジンジャータイムを堪能してみてほしい。

ともすれば普段は訪れる事の無いビジネスエリア。

しかしそんなエリアをひとり歩いてみる、そんな小さな旅も面白いかもしれない。

今も昔もビジネス街として有名なこの街で、舌の肥えたビジネスマンを魅了しつづける老舗洋食店で、美味しいニッポンの洋食を堪能してみてはいかがだろうか?

きっとそこには長い歴史と多くの働く人々に鍛えられ育まれた、他では味わえない絶品の味わいがあるにちがいないのだ。

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お店 津々井 (ツツイ)
住所 東京都中央区新川1-7-11
営業時間 11:00〜14:00 17:00〜21:00
定休日 日曜・祝日