ワシントン・ウィザーズに全体9位で指名された八村塁【写真:AP】

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レオンシス氏が初言及、獲得理由に「伸びしろ」を挙げる

 米プロバスケットボール(NBA)のウィザーズから1巡目9位指名された八村塁。ウィザーズのオーナー、テッド・レオンシス氏は「典型的な次世代型NBA選手」と高く評価し、獲得理由について「伸びしろ」と明かしている。地元紙「ワシントン・タイムズ」が報じている。

 NHLのキャピタルズのオーナーも務める、ウィザーズの大富豪レオンシス・オーナーはチームのドラ1に絶大な評価を与えていた。記事によると、八村について初めて言及したという。

「彼は典型的な次世代型のNBAが好む選手だ。身長6フィート8(203センチ)で、運動量も多い。シュート力も高い。彼が大きくなってからバスケットボールを始めたことから、まだまだたくさんの伸びしろがあると考えているんだ」

 同オーナーは恵まれたサイズに加え、運動量、シュート力を兼ね備える逸材が、中学時代に野球からバスケに転向した時期に注目。キャリアの短さから、ゴンザガ大の3年次に本格的に覚醒した才能が、NBAでさらなる進化を遂げると期待していた。

ドラフト秘話も披露「我々は彼は9位より上位と評価していた」

 明成高まで日本で修練を積んでいた八村。米バスケ界の育成システムと八村の成長プロセスの違いにも、レオンシス・オーナーは注目していた。

「AAU(米国大学協会)、高校のシステムで育ってきた数多くの選手はたくさんの試合をこなしてきた。彼らには数多くの蓄積疲労のマイレージが存在する。あまりに多くの怪我を我々は目撃している理由かもしれない。我々は彼には多大な成長の余地が存在し、健康に成長できると考えている」

 故障者の多いNBAで、中学からキャリアをスタートさせた八村なら勤続疲労が少なく、順調に成長してくれるはずと信じているようだ。さらに「我々のドラフトチームでは彼は9位より上位と評価していたんだ」と語ったという。

 日本人史上初の1巡目指名を果たした八村が、さらなる上位指名がふさわしい逸材という評価を与えていた裏話も披露。大きな期待とともに、八村はルーキーシーズンに突入する。(THE ANSWER編集部)