C大阪と神戸のJ1開幕戦は4万を超える大観衆を集めた。いわゆる“金J”が定着してきたのも観客増の要因のひとつだろう。(C)SOCCER DIGEST

写真拡大

 日本のJリーグに遅れること1週間、お隣り韓国のKリーグが3月1日に開幕。1部・12チームによる新たなシーズンがスタートした。

 金土日の3日間で開催されたその第1節で、顕著な変化が見られたという。全国スポーツ紙『スポーツソウル』はこう報じている。

「観客動員数が昨年の開幕節よりも大きく上昇した。韓国プロサッカー連盟は昨年から有料観客数だけを集計するようになったが、1年前の開幕戦6試合における1試合平均は9142人。ところが今年は1試合平均で1万3226人を記録したのだ。前年比で44.7%増という大きな数字である」

 週明けに行なわれるアジア・チャンピオンズリーグの関係で、半分の3試合が平日の金曜日開催となった。動員減が懸念されたが、蓋を開けてみれば大盛況だったというのだ。同紙は「特定の試合だけではなく、6つの競技場のいずれでも観客が増えている。そこに意義を見出すことができるだろう」と論じ、新たな新外国籍選手の大量参戦や、各チームの攻撃的なスタイルへの期待が高まっているのが要因とのこと。そして、「観客の熱気が開幕戦だけでなく、今後も継続していくかどうかに注目が集まる」としている。

 
 かたや、J1リーグはどうだったか。

 2月22・23日の開幕節は、1試合平均で実に2万1179人を記録し、3月1・2日の第2節も2万288人と立て続けに2万超えを果たした。両日合わせての平均は2万733人で、上々の滑り出しと言っていいだろう。

 シーズンごとの1試合平均の動員推移を見ると、2016年が1万7968人、2017年が1万8883人、2018年が1万9064人と緩やかながら上昇曲線を描いてきた。この1年半でルーカス・ポドルスキやフェルナンド・トーレス、アンドレス・イニエスタ、ジョー、さらにはダビド・ビジャと世界的名手が続々参戦していることに加え、優勝・残留争いが拮抗している点も観客増のファクターだろう。

 アジアでの動員力がナンバー1のJリーグ。1997年に平均1万131人という過去最低値をマークしていたプロリーグは、およそ20年間で少しずつチームとスタジアムの環境を整え、全クラブの懸命の努力によってここまで盛り返してきた。過去最高値は1994年の平均1万9598人。今季は新記録の樹立と、初の「平均2万超え」を射程圏内に捉えている。

参照元:スポーツソウル日本版