20日、都内の本社で年末会見を行ったホンダの福井社長(撮影:吉川忠行)

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本田技研工業<7267>の福井威夫社長は20日、東京都港区の同本社で行った年末会見で、北米で展開する高級車ブランド「アキュラ」を2008年秋から日本に導入する理由を「これから日本でも2極化が進む可能性がある。それにチャレンジする」と述べ、「北米でのブランドを投入することで、新規に立ち上げることではない。(トヨタ自動車の)レクサスとは違う路線で、高級スポーツカーを強化する」と、トヨタとの違いを強調した。

 福井社長は、05年の世界販売台数を4輪車で前年比5%増の335万台、2輪車で同16%増の1250万台と、ともに過去最高を更新する見通しを発表した。5年ぶりに一新した主力セダン「シビック」をいち早く立ち上げた北米、中国製の小型車「ジャズ(日本名フィット)」を投入した欧州でいずれも前年を上回り、中国や南米など成長市場でも着実に伸ばした。

 一方、国内販売は前年比3.1%減の72万台。福井社長は「景気が上向きとするデータはあるが、自動車販売はそんなポジティブな状況ではない」とし、来年も厳しい販売環境が続く考えを示した。

 同社は、来春に好調な軽市場へ新型車を投入、3月に販売網3系列の一本化などで国内販売をテコ入れ。また、進化型VTEC、年内で生産終了する高級スポーツカー「NSX」の後継車に搭載予定のV10エンジンなど次世代エンジンの量産化やハイブリッドエンジンの増産を見据え、国内生産工場の改革に着手したと発表したが、詳細は明らかにしなかった。【了】

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