医療法人翔洋会(TDB企業コード:190225383、資産の総額0万円、福島県いわき市小名浜南富岡字富士前41、理事長小林俊二氏、従業員250名)は、11月30日に福島地方裁判所いわき支部へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令、監督命令を受けた。

 申請代理人は菅田貴博弁護士(福島県いわき市平字三倉67-5、すがた法律事務所、電話0246-88-6464)。監督委員は菅野晴隆弁護士(福島県福島市大町2-32並木通りコロールビル4階、弁護士法人ブレインハート法律事務所、電話024-528-0330)が選任されている。

 当社は、1968年(昭和43年)6月に磐城中央病院を開院、80年(昭和55年)8月に法人改組。94年4月には、老人保健施設「ヘルスケアホームいわき」を開設し、その後も居宅介護支援事業所やグループホーム訪問介護施設を相次いで開設した。また2016年7月には磐城中央クリニック、同年8月に小名浜中央病院といったサービス付き高齢者向け住宅を新設するなど業容を拡大。2018年3月期には年収入高約17億4000万円を計上していた。

 しかし度重なる介護施設や病院の建設と、それに伴う医療器械等の導入から、2018年3月期時点で有利子負債が年商の約3倍にまで膨らみ、累積損失は6億円強と債務超過の状態に陥っていた。この間、バンクミーティングを開催するなど経営再建を図っていたが、業績回復や財務体質の改善が難しく資金繰りは悪化。自力再建を断念し、今回の措置となった。

 負債は2018年3月期末時点で約61億6400万円。