【MLB】大谷翔平が心境明かす、手術は「決まっていない」 今季終了まで打者で出場へ
右肘靭帯再負傷も今後の方針は球団との話し合いで決定、二刀流継続へ「その方向で進むつもり」
エンゼルスの大谷翔平投手は7日(日本時間8日)、新たな靭帯損傷の発覚後、初めて取材に応じた。球団からは靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を推薦されているが、本人は「いくつか選択肢があるので、その中の1つを選択して、進んでいくかなという感じかなと思います」と話した。大谷は現時点では手術をするかは決断しておらず、ビリー・エプラーGMらと10日(同11日)に話し合う予定となっている。また、今季は打者としてシーズン終了まで出場を続ける考えも明かした。
大谷は6月6日(同7日)の本拠地ロイヤルズ戦で先発後、右肘に違和感を訴え、翌日の検査で右肘内側側副靱帯にグレード2の損傷を負っていることが判明。手術はせず、血小板血漿注射と幹細胞注射の治療を受けた。
その後、打者としての出場には医師からゴーサインが出て、7月3日(同4日)の敵地マリナーズ戦で復帰。投手としての復帰へ向けてもリハビリを続け、9月2日(同3日)の敵地アストロズ戦で88日ぶりにメジャーマウンドに上がっていた。
ところが、初回には最速99.3マイル(約159.8キロ)を計測した速球が3回には89マイル(約143キロ)まで低下。5日(同6日)になって、右肘内側側副靱帯に新たな損傷が見つかったこと、トミー・ジョン手術を推薦されたことが発表された。しかし、発覚直後に行われた敵地レンジャーズ戦では2本塁打を含む4安打、1盗塁と大暴れ。周囲を驚かせていた。
手術を受ければ投手としての復帰まで12〜14か月程度を要するため、メジャーのマウンドに戻るのは2020年となる可能性が高い。一方で、スローイングを必要としないDHであれば、4か月半〜6か月で復帰可能との医師の見解を地元紙などが報じており、来季開幕に間に合う可能性もある。
大谷は「いくつかある選択肢の中で、今すぐに(手術)ということはないので、このままシーズンを最後までしっかり自分らしくプレーしたいなと思います」と明言。手術をするか、また他の治療法を選ぶ可能性があるかについては「球団との話し合いをまだしていないので。今後プランに関しては話すと思うので、今まだそこまで詳しくどうするかは決まってない。そのいくつかある選択肢の中の1個1個、自分がそのステップを踏んだとして、その先どういう良いこと、悪いことがあるのかを把握できていればいいんじゃないかなと思ってます」と語った。
また、二刀流継続について聞かれ「そうですね。僕もそう思ってますし、球団もそう思ってると思うので、今のところはその方向で進むつもりです。今回はこういう怪我をしましたけど、この先これ以上の怪我もあるかもしれないので、どうなるかはわからないですけど、1回1回やれることをやりたいと思っていますし、まだシーズンは終わってないので、まずは今やれることをしっかりやりたいなと思います」と話した。
いつもどおりの爽やかさを失わず、しっかりとした口調で取材に応じた大谷。同日のホワイトソックス戦には「5番・DH」で先発。2006年の城島健司氏(マリナーズ)の18本塁打を上回り、日本人メジャー1年目の最多本塁打記録となる19本目のホームランに期待がかかる。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)