エンゼルスを困らせている大谷の無邪気さ
大谷翔平(23)は「自分の価値」が分かっていないようだ。
5月13日(現地時間)、「投手・大谷」が今季6回目の先発マウンドに上った。チームはサヨナラ勝ちをおさめたが、翌日の地元紙はエンゼルスのマイク・ソーシア監督を痛烈に非難していた。
「なぜ、大谷を途中で代えたんだ、と。交代させるタイミングではなかったと伝えていました」(米国人ライター)
大谷は7回途中(6回1/3)、被安打3、奪三振11、先頭バッターをファールフライに打ち取ったが、次打者に四球を出した場面で交代が告げられた。この時点でのスコアは「1-0」。エンゼルスが勝っていた。しかし、二番手投手が大谷の出した走者の生還を許し、同点。大谷の4勝目も消えてしまった。
「大谷がマウンドを下りるとき、スタンドもざわついていました。でも、翌日の地元紙がここまでソーシア監督を叩くとは思いませんでした」(前出・同)
理由は、いくつかある。
前イニングの6回、大谷は無死二塁のピンチを背負ったが、ここでギアを挙げ、最後は三振で切り抜けたのだ。この6回のピッチングのインパクトが強すぎたため、7回での途中交代が「消極的」と映ったのだ。まして、大谷の4勝目も消えてしまったのだから、ロサンゼルスタイムズなどの地元紙も文句の一つも言ってみたくなったのだろう。
「今、米国では『リアル二刀流』が観てみたいとの声も聞かれるようになりました。打者として出場し、途中からマウンドに上るとか…」(特派記者の一人)
エンゼルスの所属するアメリカンリーグは、投手が打席に立たない指名打者制だが、ルール上は可能だ。大谷人気が盛り上がっているわけだが、こんな声も聞かれた。本人にその自覚がないというのだ。
「彼は本拠地球場からクルマで10分ほどのところにあるマンションに住んでいます。4月半ばだったかな、球団に『相談がある』と彼が言ってきたんです」(関係者)
大谷は「自転車を買いたい」と言った。目的は球場までそれで通いたいからだそうだ。球団は「パニックになるからやめてくれ」となだめたが、大谷は口をとがらせたまま。また、現在は球団が雇った日本の栄養士やMLBに長く携わった現地コックが大谷の食生活をサポートしているのだが、
「ボクにも(料理が)できますか? 教えてください」
と言って、調理に加わろうとするという。
微笑ましいエピソードではあるが、慣れない包丁捌きで指を切ってしまったら、プレーにも影響が出かねない。
「日ハム時代も、大谷への単独取材は禁止されていました。厳密に言うと、球場に出入りする際の『ぶら下がり』がNGでした。大谷は失言をするようなタイプではありませんが、球団も気を配ってきました」(ベテラン記者)
エンゼルスが懸念しているのは、米オールスター戦。このまま行けば、大谷の出場は間違いないだろう。MLBは打者か投手の一方ではなく、二刀流での出場を”予定”している。そこで「リアル二刀流」が実現すれば、全米の野球ファンが興奮するだろう。
「エンゼルスに事前の相談があるかどうかが問題。球宴で指揮を執る監督は所属チームに出場投手の登板予定を確認し、後半戦に負担をかけないよう配慮しますが、野手に関しては試合展開で不慣れな守備位置に入ってもらうケースもゼロではありません。打者・大谷が『投げてくれ』と、突然言われることだって十分に考えられます」(前出・特派記者)
スターの自覚のない大谷なら、二つ返事でマウンドに向かうだろう。大谷の飾らない人柄に好感を持つ米メディアも少なくないが、エンゼルスはソーシア監督へのバッシング記事を見て、「オトナの立ち振る舞い」を教える必要性を感じていたそうだ。(スポーツライター・飯山満)
5月13日(現地時間)、「投手・大谷」が今季6回目の先発マウンドに上った。チームはサヨナラ勝ちをおさめたが、翌日の地元紙はエンゼルスのマイク・ソーシア監督を痛烈に非難していた。
「なぜ、大谷を途中で代えたんだ、と。交代させるタイミングではなかったと伝えていました」(米国人ライター)
大谷は7回途中(6回1/3)、被安打3、奪三振11、先頭バッターをファールフライに打ち取ったが、次打者に四球を出した場面で交代が告げられた。この時点でのスコアは「1-0」。エンゼルスが勝っていた。しかし、二番手投手が大谷の出した走者の生還を許し、同点。大谷の4勝目も消えてしまった。
「大谷がマウンドを下りるとき、スタンドもざわついていました。でも、翌日の地元紙がここまでソーシア監督を叩くとは思いませんでした」(前出・同)
前イニングの6回、大谷は無死二塁のピンチを背負ったが、ここでギアを挙げ、最後は三振で切り抜けたのだ。この6回のピッチングのインパクトが強すぎたため、7回での途中交代が「消極的」と映ったのだ。まして、大谷の4勝目も消えてしまったのだから、ロサンゼルスタイムズなどの地元紙も文句の一つも言ってみたくなったのだろう。
「今、米国では『リアル二刀流』が観てみたいとの声も聞かれるようになりました。打者として出場し、途中からマウンドに上るとか…」(特派記者の一人)
エンゼルスの所属するアメリカンリーグは、投手が打席に立たない指名打者制だが、ルール上は可能だ。大谷人気が盛り上がっているわけだが、こんな声も聞かれた。本人にその自覚がないというのだ。
「彼は本拠地球場からクルマで10分ほどのところにあるマンションに住んでいます。4月半ばだったかな、球団に『相談がある』と彼が言ってきたんです」(関係者)
大谷は「自転車を買いたい」と言った。目的は球場までそれで通いたいからだそうだ。球団は「パニックになるからやめてくれ」となだめたが、大谷は口をとがらせたまま。また、現在は球団が雇った日本の栄養士やMLBに長く携わった現地コックが大谷の食生活をサポートしているのだが、
「ボクにも(料理が)できますか? 教えてください」
と言って、調理に加わろうとするという。
微笑ましいエピソードではあるが、慣れない包丁捌きで指を切ってしまったら、プレーにも影響が出かねない。
「日ハム時代も、大谷への単独取材は禁止されていました。厳密に言うと、球場に出入りする際の『ぶら下がり』がNGでした。大谷は失言をするようなタイプではありませんが、球団も気を配ってきました」(ベテラン記者)
エンゼルスが懸念しているのは、米オールスター戦。このまま行けば、大谷の出場は間違いないだろう。MLBは打者か投手の一方ではなく、二刀流での出場を”予定”している。そこで「リアル二刀流」が実現すれば、全米の野球ファンが興奮するだろう。
「エンゼルスに事前の相談があるかどうかが問題。球宴で指揮を執る監督は所属チームに出場投手の登板予定を確認し、後半戦に負担をかけないよう配慮しますが、野手に関しては試合展開で不慣れな守備位置に入ってもらうケースもゼロではありません。打者・大谷が『投げてくれ』と、突然言われることだって十分に考えられます」(前出・特派記者)
スターの自覚のない大谷なら、二つ返事でマウンドに向かうだろう。大谷の飾らない人柄に好感を持つ米メディアも少なくないが、エンゼルスはソーシア監督へのバッシング記事を見て、「オトナの立ち振る舞い」を教える必要性を感じていたそうだ。(スポーツライター・飯山満)