アップル、iPhone分解ロボ「Daisy」を開発。1時間に200台を解体してリサイクル
4月22日のアースデイを前に、アップルが新しいリサイクル分解ロボット「Daisy」を公開しました。

いわく、Daisyは「iPhoneの中にある貴重な素材を一段と多く回収するためのもっとも革新的で効率的な方法」。9モデルのiPhoneに対応し、1時間に最大200台のiPhoneを部品に分解し分類する能力を備えます。

アップルは環境保全への積極的な取り組みで知られており、今年4月10日には全世界のアップル施設で使う電力を全て再生可能エネルギーで賄うことに成功したと発表していました。
アップル、自社使用電力の100%再生可能エネルギー化を達成。サプライヤー25社も同様の取り組みを約束

膨大な量のハイテク製品を生産出荷する企業として、環境への取り組みには製品のリサイクルも重要です。

しかしご存知のとおりアップル製品は小型薄型化のため圧着などの手法を多用して高密度実装されており、完成品から素材を取り出すのは容易ではありません。

といった理由から、アップルは初代のiPhone自動分解ロボLiamを2016年に発表していました。


今回新たに公開されたDaisyはLiamを発展させた新モデル。希土類元素やタングステン、アップル製アルミ合金など従来以上に多くの素材を、従来以上に効率的に回収することが可能になるとのこと。



アップルいわく、最終的な目標は製品の材料をすべてリサイクル素材や再生可能素材に置き換え、資源の採掘を完全にやめること。

スマートフォンやハイテク製品にはレアアースをはじめ多くの希少物質や、安定供給の難しい素材が含まれており、技術トレンドの変動や他社他業界との取り合いの影響を軽減し、採掘業者からの依存を減らすのは、地球のためであると同時にアップル自身のビジネス的にも大きな課題です。

アップル「地球の日」を前にリサイクル&下取りサービス強化。デバイス1台ごとに寄付を発表

アップルではEarth Dayにあわせた取り組みとして、製品を下取りに出すとクレジットがもらえる&アップルから環境保全NPOへ寄付するプログラムApple GiveBackもあわせて発表しています。