XFN-ASIAによると、米IBMは17日、2005年第3四半期(7−9月)決算を発表した。それによると、最終利益は15億2000万ドル(約1750億円)となり、前年同期の15億5000万ドル(約1780億円)をやや下回った。これは海外利益の本国送金に伴う法人税費用5億2500万ドル(約600億円)の計上が響いたため。ただ、この一時的な項目を除いた実質ベースの最終利益は1株当たり1.26ドルとなり、市場予想の1.13ドルを上回った。

　　一方、売上高は前年同期比8％減の215億ドル(約2兆4700億円)となり、市場予想の217億ドル(約2兆5000億円)をやや下回った。パソコン事業を中国の聯想(レノボ)グループに売却し、全体の売上高が減少した。ただ、同社によると、今後の同社の成長の原動力となるソリューションビジネス部門で、新規受注契約が過去最高の110億ドル(約1兆2650億円)に達した。同部門の売上高は前年同期比3％増の117億ドル(約1兆3500億円)。また、パソコンの売り上げを含めたハードウエア部門の売上高は前年同期比32％減の51億ドル(約5900億円)、パソコンの売り上げを除くと前年同期比7％増となった。

　　同社は、10−12月期の業績見通しについては公表していない。市場予想は売上高256億5000万ドル(約2兆9500億円)、1株当たりの利益は1.87ドルとなっている。17日のIBMの株価は前週末比0.24ドル(0.3％)高の82.59ドル、決算発表後の時間外取引では同日終値に比べ2％高の84.26ドルと一段高で推移している。【了】