XFN-ASIAによると、IEA(国際エネルギー機関)は11日、10月の石油月報を発表し、ハリケーン「カトリーナ」の直撃で、米メキシコ湾岸の石油精製施設が被災したものの、先月初めから実施したIEA加盟国による戦略石油備蓄の協調放出によって、操業停止の影響を大きく緩和したと評価した。しかし、一方で、今後の市場動向によっては追加の石油備蓄の放出が必要になる可能性も指摘した。

　　IEAはまた、8月29日のカトリーナと9月24日に襲来したハリケーン「リタ」による米経済への影響について、「(米国の)第3四半期GDP成長率は、ハリケーン襲来前の見通しに比べ最大で1.0％ポイント下方改定される可能性があるが、先行きについては、災害復興の始まりなどを背景に経済は回復すると見られ、最近の経済指標は米国の製造業が成長を続けていることを示唆している」と述べ、米経済の先行きに楽観的な見通しを示した。【了】