ドジャース・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

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ハリケーン被害の敵地ヒューストンに義援金「自分だけ飛ばないボールを…」

 27日(日本時間28日)に行われるワールドシリーズ第3戦に先発するドジャースのダルビッシュ有投手が26日(同27日)、前日の記者会見に臨み「チームに勝つチャンスがある状態で(マウンドを)降りたい」と好投を誓った。

 第3戦の舞台となる敵地ミニッツメイドパークでは、これまで6試合に登板し、4勝1敗、防御率2.16という好成績を残している。だが、「過去の成績が明日(第3戦)の成績に何かプラスになるわけではないと思う」と過去に頼ることはない。

 互いに馴染みのある対戦相手だが、7月31日にレンジャーズからドジャースにトレード移籍した後、投球フォームを微調整した。「自分自身が変わっているので、逆に向こうからしたら、まったく新しいピッチャーと対戦しているように思うかもしれない」とも話し、第3戦での対戦はレンジャーズ時代とは違う、新チャプターの始まりになりそうだ。

 地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズでは、ドジャースが2勝無敗の状態で第3戦を迎えていたが、今回は1勝1敗のタイ。「気持ちはまったく変わらない」と、チームの勝利だけを目指してマウンドに上がる。

 ア・リーグ本拠地でDH制が採用されることも「打席にわざわざ行って、振ったり走ったりしなくていいのは本当に大きい。疲れづらいと思います」と追い風として捉える。代打を送られることもなく、チームの戦略にかかわらず先発投手ができる限り長いイニングを投げられることも、ダルビッシュにとっては嬉しい限りだろう。

 今夏、敵地ヒューストンがハリケーンの被害に遭った時、義援金を送ったり、「HOUSTON STRONG」のTシャツを着てサポートした。ヒューストンに対する思いを聞かれると「(ダラスと)同じテキサスなので、早くみんなに元気になってほしいって気持ちはありますけど、ドネーション(寄付)した分、明日自分だけ飛ばないボールを使わせてもらえないかなと思います」と米流ジョークで笑わせた。

 敵地で迎える第3戦。シリーズの流れをつかみ返すためにも、敵地ファンを沈黙させるような快投を見せつけたい。(Full-Count編集部)