ハリル W杯出場が決定した当日だけ会見を拒否した理由に疑問
サッカー日本代表がワールドカップ出場を決めた夜、ひとつの事件が起きていました。日本代表・ハリルホジッチ監督が「実はプライベートで大きな問題を抱えています。それがあることで、この試合の前に帰国を考えていました。それほど大きなものだったのです」と語り、集まった記者たちからの質問を受け付けることなく会見を切り上げたのです。
しかし、その翌日、ハリルホジッチ監督は改めて記者会見の場を設定し、そこで予選突破についてや、自身の考え、去就についてなどを1時間近くに渡って語りました。そこで語った内容自体はよいのですが、はたしてこの「予選突破当日は会見拒否」「翌日に記者を集めて会見」というドタバタは一体何だったのでしょうか。
そもそも、「試合後すぐにロッカーを立ち去りたいほど」のプライベートな問題であるならば、翌日に改めて記者会見など設定せずに、すぐさま空港に向かうなりして問題解決の時間を作るべきではないでしょうか。あるいは、それほどの大きな問題を抱えているなら、監督代行なりを立てて、自身の問題の解決にあたったほうがよいのではないでしょうか。
プライベートは仕事よりも大事なものです。大事な理由があるならば、仕事を一旦置くことは誰にも止められません。日本代表監督であっても、予選突破を決める大事な試合のその日であっても、それは変わらないこと。もし、「プライベートでの大きな問題」を優先したことによって仕事を追われるようなことがあれば、そうした対応は恥ずべき行為だと思います。
ただ、ハリルホジッチ氏は自ら「仕事」に臨んだ。そして、最重要案件である「予選突破」を果たしたあとのサウジアラビア戦も指揮をとるとして、引きつづき「仕事」を選んだ。ならば、何故、予選突破当日の記者会見だけを放棄して帰路についたのか。その点については翌日の会見で納得いく説明がされるどころか、「帰国するわけでもなく、翌日も出てくるのなら何故昨日は帰ったのだ」とかえって疑問符を大きくする結果となりました。
決して、「プライベートの大きな問題」を仕事より優先することを咎めるものではありません。その点については心中お察しします。ただ、「プライベートの大きな問題」があるからといって、それが仕事の選り好みのようなふるまいを許す理由にはならないはずです。結局、翌日に記者会見ができるなら、当日の記者会見もできたはずですし、「プライベートの大きな問題」解決のために帰国するわけでもないのなら、そこは「仕事」として当然「当日に」やるべきだったろうと思います。
日本の記者はお祝いムードのなかで、心中を察して沈黙したのでしょうが、本来ならハリルホジッチ氏の一方的な会見打ち切りは許されない振る舞いでしょう。メディアへの対応は与えられた職務であり、メディアもまたサッカーを盛り上げ、ともに発展させていく仲間なのです。「試合はやったが、メディア対応はしませんでした」などという選り好みは許されるべきではないことです。まして、結局翌日記者会見をやるならば。当日やっていれば、翌日の新聞紙面に載せられただろうコメント、それの有無でメディアは大きく記事の価値を損ねることになったのですから。
プライベートの大きな問題を優先するのはまったく問題ありません。
ただ、プライベートの大きな問題を理由にした選り好みは許されない。
やるならちゃんとやる。やらないならやらない。そこをハッキリさせることが、どこで仕事をするにあたっても欠くことができない「誠実さ」であろうと思います。個人的には、それほど大きな問題であるならば、取り急ぎ帰国をしていただいて、サウジアラビア戦は代行を立てていただきたいと思います。これから長くお付き合いをするうえで、心にしこりを残したままでいるのは、お互いにとって仕事に集中できる状況ではないわけですから。それは双方にとって不幸なことですから。
(文=フモフモ編集長 http://blog.livedoor.jp/vitaminw/)
しかし、その翌日、ハリルホジッチ監督は改めて記者会見の場を設定し、そこで予選突破についてや、自身の考え、去就についてなどを1時間近くに渡って語りました。そこで語った内容自体はよいのですが、はたしてこの「予選突破当日は会見拒否」「翌日に記者を集めて会見」というドタバタは一体何だったのでしょうか。
プライベートは仕事よりも大事なものです。大事な理由があるならば、仕事を一旦置くことは誰にも止められません。日本代表監督であっても、予選突破を決める大事な試合のその日であっても、それは変わらないこと。もし、「プライベートでの大きな問題」を優先したことによって仕事を追われるようなことがあれば、そうした対応は恥ずべき行為だと思います。
ただ、ハリルホジッチ氏は自ら「仕事」に臨んだ。そして、最重要案件である「予選突破」を果たしたあとのサウジアラビア戦も指揮をとるとして、引きつづき「仕事」を選んだ。ならば、何故、予選突破当日の記者会見だけを放棄して帰路についたのか。その点については翌日の会見で納得いく説明がされるどころか、「帰国するわけでもなく、翌日も出てくるのなら何故昨日は帰ったのだ」とかえって疑問符を大きくする結果となりました。
決して、「プライベートの大きな問題」を仕事より優先することを咎めるものではありません。その点については心中お察しします。ただ、「プライベートの大きな問題」があるからといって、それが仕事の選り好みのようなふるまいを許す理由にはならないはずです。結局、翌日に記者会見ができるなら、当日の記者会見もできたはずですし、「プライベートの大きな問題」解決のために帰国するわけでもないのなら、そこは「仕事」として当然「当日に」やるべきだったろうと思います。
日本の記者はお祝いムードのなかで、心中を察して沈黙したのでしょうが、本来ならハリルホジッチ氏の一方的な会見打ち切りは許されない振る舞いでしょう。メディアへの対応は与えられた職務であり、メディアもまたサッカーを盛り上げ、ともに発展させていく仲間なのです。「試合はやったが、メディア対応はしませんでした」などという選り好みは許されるべきではないことです。まして、結局翌日記者会見をやるならば。当日やっていれば、翌日の新聞紙面に載せられただろうコメント、それの有無でメディアは大きく記事の価値を損ねることになったのですから。
プライベートの大きな問題を優先するのはまったく問題ありません。
ただ、プライベートの大きな問題を理由にした選り好みは許されない。
やるならちゃんとやる。やらないならやらない。そこをハッキリさせることが、どこで仕事をするにあたっても欠くことができない「誠実さ」であろうと思います。個人的には、それほど大きな問題であるならば、取り急ぎ帰国をしていただいて、サウジアラビア戦は代行を立てていただきたいと思います。これから長くお付き合いをするうえで、心にしこりを残したままでいるのは、お互いにとって仕事に集中できる状況ではないわけですから。それは双方にとって不幸なことですから。
(文=フモフモ編集長 http://blog.livedoor.jp/vitaminw/)