16歳でセリエAデビューを飾り、名門ミランの正守護神としてゴールマウスに立ち、「怪物高校生」と絶賛されてきたジャンルイジ・ドンナルンマが、2日のペスカーラ戦で仰天のミスを犯した。

5戦4勝と好調のミランは、ヨーロッパリーグ(EL)出場権獲得に向け、終盤戦で上位に迫りたいところ。最下位ペスカーラとの一戦は、アウェーとはいえ勝ち点3が求められる一戦だった。

だが、ミランは出鼻をくじかれる。12分、ガブリエル・パレッタのバックパスを、ドンナルンマがまさかの「スルー」。トラップミスでボールをコントロールできず、そのままオウンゴールで先制点を献上してしまったのだ。


ビハインドを背負ったミランは、前半終盤にマリオ・パシャリッチのゴールで追いついたが、逆転には至らず。ELへの切符を争うラツィオやアタランタが勝利した今節だけに、勝ち点2を落としたのは大きな痛手だ。

当然、ドンナルンマは試合後、「失点場面のミスは申し訳ない」と謝罪。だが、やはりただの18歳ではない。「でも、僕は頭を下げずに前進する」と続けたのだ。

「このミスでがっかりすることはない。笑顔で前進する。ペスカーラは良いスタートを切った。僕らは反撃が遅かったね。何度かチャンスもあったけど、運にも恵まれなかった」

ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督も「こういうミスはあり得る」と、若き守護神を擁護している。

「彼は冷静を保たなければいけない。我々が勝っていれば、笑い飛ばしていたはずだ。こういう状況もある。(パレッタとのコミュニケーションにおいて)誤解があったんだよ」