DeNAの「WELQ」の恐るべき運営実態・記事作成マニュアル・ブラッシュアッププロジェクトなどがわかる300ページ突破のすごい調査報告書がダウンロード可能に
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第三者委員会による調査報告書の要約版と全文版が公開されました。以下からPDFファイルとして閲覧・ダウンロードできます。
要約版はここをクリック
全文版はここをクリック(全部で306ページ)
例えば全文版のPDFファイル216ページ目には以下のような記述があり、ムカデにかまれたら50度のお湯につけるという、やけどするだけでなく全身に余計に毒が回るということについて外部から指摘があったことがわかります。
また、一体何人ぐらいの規模で実行していたかについては、198ページ目に以下のように書かれており、合計で500名を超える人数が関与しており、想像以上の大規模さです。
Googleの検索結果で上位に出るようになった結果、どのような対策を施したかも203ページ目に書かれており、これらGoogle対策を「ブラッシュアッププロジェクト」と呼んでいたそうです。
205ページ目には、一体どれぐらいの数の記事が毎月公開され、どれぐらい問い合わせがあったのかなどの具体的な数字が集計され、表にまとめられています。大体1000〜3000記事を毎月公開し、閉鎖寸前の時点では総合計で約3万5000記事におよぶ規模になっていたことが分かります。
そしてこれらの記事の内、どれぐらいが執筆ライターによるもので、どれぐらいが一般ユーザーによるものだったかも以下のように207ページ目でまとめられています。一般ユーザーはたった4%だけです。また、最初から「クラウド執筆ライター」を利用しており、キュレーションとは言いがたい実態だったこともわかります。
また、実際のマニュアルも示されており、作成する記事数の多さによって内部ではチェックできず、外部のライターたちだけでチェックも完結させるようにするため、かなり細かい指示が書かれていた「記事作成マニュアル」の存在も明示されており、例えば以下は209ページ目に掲載されているもの。
以下のように「書き換えるコツ」というものも具体例付きで示されています。
そのほかにも一体どういう経緯でこのような体制になってしまったのかなど、非常に興味深い情報が山のように記載されており、第三者委員会の本気度がうかがい知れる内容となっているので、必読です。
2017/03/13 18:00追記
1時間ほど前からDeNAが記者会見中で、YouTubeにてライブ中継されています。現在は休憩時間で、あと15分ほどで再開するとのことです。
キュレーション事業に関する記者会見 - YouTube
なお、このような運営体制になることを招いた原因の一人として最重要人物と目されていた村田マリ氏はDeNAの執行役員と関連子会社の代表取締役を辞任する意向を示しています。
会見の質疑応答では南場智子会長がキュレーション事業を続行するかどうかは白紙である、まったく目処が立っていないと回答、今までと同じような形での復帰はあり得ないとし、収益の柱になることもあり得ないと回答。さらに南場会長が代表取締役に復帰したことについて、次の世代にバトンタッチすることと、最終的に責任を取る代表取締役が誰かということをはっきりさせるために今まで一人だったが、会長としてこれまで見過ごしていたことについて、一人の意志決定ではなく、二人の意志決定で行い、コンプライアンスの徹底を主務とし、事業の推進側とは別に厳しい意見を言えて取締役会とも直結したものを置く体制を作ることに努めるとしています。
2017/03/13 20:25追記
質疑応答が先ほど終了しました。
第三者委員会による調査報告書の要約版と全文版が公開されました。以下からPDFファイルとして閲覧・ダウンロードできます。
要約版はここをクリック
全文版はここをクリック(全部で306ページ)
例えば全文版のPDFファイル216ページ目には以下のような記述があり、ムカデにかまれたら50度のお湯につけるという、やけどするだけでなく全身に余計に毒が回るということについて外部から指摘があったことがわかります。
2016年(平成28年)9月29日、新潟CSに対し、WELQの記事につき、「病院で救急を担当しております。最近、老人、新生児など、ムカデにかまれて、さらにやけどをしてくる方がとても増えています。患者さんによると、このHPを見たところ43度以上の熱でムカデ毒が自然分解すると読んで、赤ちゃんを50度のお湯につけたところ、泣き叫ぶばかりで、良くなるどころか、かえって悪くなった、なんとかしろといわれました。ムカデ毒が熱に弱いのは試験管の中の話で、人体では、加熱すると毒がタンパク質熱分解するまえに、albumin等が熱分解しますし、なによりやけどをおこし、また熱で血管が拡張して毒が全身にまわります。お願いなので、ムカデにかまれたら、お湯につけるの事項は完全に削除していただけないでしょうか。」という旨の問い合わせがあった。
また、WELQでは、2016年(平成28年)11月末時点で、執筆ライターが496名、執筆ライターを除く外部者が126名であった。
Googleの検索結果で上位に出るようになった結果、どのような対策を施したかも203ページ目に書かれており、これらGoogle対策を「ブラッシュアッププロジェクト」と呼んでいたそうです。
2016年(平成28年)2月頃から、WELQのSEO DAUが急激に増加し、WELQの記事がGoogleの検索結果の上位を独占するようになった。この結果、Googleから、検索結果におけるWELQの記事の順位が下げられるおそれがあるとWELQチームは懸念した。そこで、WELQチームでは、WELQの記事と外部のウェブサイトの記事の類似性を低くして、WELQの記事の検索結果を上位に保つことを目的として、公開済みの記事について、表現方法を修正したり、記事構成を変更したりするなどのリライト作業を重点的に行った。これは、WELQにおいて「ブラッシュアッププロジェクト」と呼ばれていた。
205ページ目には、一体どれぐらいの数の記事が毎月公開され、どれぐらい問い合わせがあったのかなどの具体的な数字が集計され、表にまとめられています。大体1000〜3000記事を毎月公開し、閉鎖寸前の時点では総合計で約3万5000記事におよぶ規模になっていたことが分かります。
そしてこれらの記事の内、どれぐらいが執筆ライターによるもので、どれぐらいが一般ユーザーによるものだったかも以下のように207ページ目でまとめられています。一般ユーザーはたった4%だけです。また、最初から「クラウド執筆ライター」を利用しており、キュレーションとは言いがたい実態だったこともわかります。
本問題に至った時点におけるWELQの累計公開記事数は約35,000本であったところ、そのうち執筆ライターによるものが約90%であり、残り約10%のうち、WELQチームの編集担当者がWELQ公式アカウントで作成した内製記事が約6%、一般ユーザーによる投稿記事は約4%であった。
WELQでは、記事量産の方針のもと、サービス開始当初から、クラウド執筆ライターを利用し、記事を執筆させていた。
また、実際のマニュアルも示されており、作成する記事数の多さによって内部ではチェックできず、外部のライターたちだけでチェックも完結させるようにするため、かなり細かい指示が書かれていた「記事作成マニュアル」の存在も明示されており、例えば以下は209ページ目に掲載されているもの。
以下のように「書き換えるコツ」というものも具体例付きで示されています。
そのほかにも一体どういう経緯でこのような体制になってしまったのかなど、非常に興味深い情報が山のように記載されており、第三者委員会の本気度がうかがい知れる内容となっているので、必読です。
2017/03/13 18:00追記
1時間ほど前からDeNAが記者会見中で、YouTubeにてライブ中継されています。現在は休憩時間で、あと15分ほどで再開するとのことです。
キュレーション事業に関する記者会見 - YouTube
なお、このような運営体制になることを招いた原因の一人として最重要人物と目されていた村田マリ氏はDeNAの執行役員と関連子会社の代表取締役を辞任する意向を示しています。
会見の質疑応答では南場智子会長がキュレーション事業を続行するかどうかは白紙である、まったく目処が立っていないと回答、今までと同じような形での復帰はあり得ないとし、収益の柱になることもあり得ないと回答。さらに南場会長が代表取締役に復帰したことについて、次の世代にバトンタッチすることと、最終的に責任を取る代表取締役が誰かということをはっきりさせるために今まで一人だったが、会長としてこれまで見過ごしていたことについて、一人の意志決定ではなく、二人の意志決定で行い、コンプライアンスの徹底を主務とし、事業の推進側とは別に厳しい意見を言えて取締役会とも直結したものを置く体制を作ることに努めるとしています。
2017/03/13 20:25追記
質疑応答が先ほど終了しました。