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●Pepperがカフェの店員に?
ソフトバンクとソフトバンクロボティクスは、2月8日から開催されるPepper World 2017に先がけ、「Pepperの新たな取り組みに関する記者発表会」を行った。

Pepperは家庭でのコミュニケーションロボットとして活躍するほか、ショップや企業などにも導入されている。導入企業数は約2,000社。2017年4月からは、社会貢献プログラムとして公立の小中学校282校に2,000台を無償貸出することも決まっており、拡大が見こまれる。

また、ビジネス分野とコンシューマ分野において、より活躍の場を広げるような施策を用意している。ビジネスの場では「Service」「Sales」「PR」の3部門に特に効果があるとし、企業をサポートしていく予定だ。

「Service」では、Pepperが受付や案内業務を行うことで人員を削減でき、コストカットや事業の効率化がはかれる。「Sales」では、決済やPOSデータ管理などを行い、売上げアップに繋げる。「PR」は、アプリのダウンロード誘導など、ブランディング力のアップや認知拡大にひと役買っている。特にポイントカード、クーポンなどの登録は、人間のスタッフから勧められるより、Pepperから勧められる方が効果的とみている。

発表会では、ゲストの益若つばささんをカフェの客と想定し、Pepperが接客、注文取り、決済などを行うデモンストレーションも行われた。近い将来、Pepperが本当にウエイターとして働いているカフェが登場するのを確信するほど、完璧な応対をみせた。

●家庭向けに5つの新アプリが登場
コンシューマ向けとしては、5つの無料アプリを用意。脳の活性化を促す、いわゆる脳トレ的アプリの「Pepper Brain」、心の状態を計測しリラックスさせる「Pepper Healing」、Pepper内蔵のカメラを使って自宅の様子などを見守ることができる「Pepper View」、Pepperがさまざまな家電を操作する「iRemocon for Pepper」、Pepperを思い通りに動かすことができる「Pepper Maker」の5つ。

●言いにくいことはPepperに言ってもらおう
特に注目なのがPepper Makerだ。自分なりのPepperの動きや行動を作ることができるので、Pepperオーナーとしては一番待ち望んでいたアプリと言える。応用すれば、誰かに伝えたい思いがあるが面と向かって言えないとき、Pepperに代わりに伝えてもらうこともできる。

Pepper Makerは、PCやタブレットに表示されるバーチャルPepperを見ながら動作や行動を決めることが可能。約250種類の動き、約150種類の音や画像、約70種類のセリフなどから好きなものを組み合わせ、Pepperのオリジナルな動きを簡単に作れる。子供向けのプログラムソフトと同様に、グラフィカルなアイコンをもとに組むプログラムなので、プログラミングをまったくやったことがない初心者でも簡単に作成可能だ。さらに、作った動作はSNSに投稿できる。

Pepper Makerを広く認知してもらうために、「Pepper Makerプロジェクト」を発足。プロジェクトリーダーには、個人でPepperを所有しているロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが務める。同プロジェクトでは、Pepper Makerで作った作品を募集する「Pepper Makerコンテスト」を開催。また、Pepper Makerで作品を投稿した方にキットカットをプレゼントする「Pepper Makerバレンタインキャンペーン」を、ソフトバンク表参道、ソフトバンクグランフロント大阪、ソフトバンク名古屋で2月14日まで実施する。

田村淳さんも実際にPepper Makerを使ってプログラミング。発表会では、Pepperに相方の田村亮さんへ向けたメッセージを代読させていた。

発表会会場の隣はPepper World 2017の会場となっており、発表されたビジネス向けのコンテンツやコンシューマ向けのアプリを実際に体験することができた。ビジネス向けの実証実験では、買い物の決済や店頭販促、リピーターの獲得、自動会員登録、万引き防止、観光コンシェルジュなどのデモンストレーションを実施している。

(岡安学)