「テラスハウス」ハワイ編5話。超絶美人の憂鬱、天国のようなビーチ、そして掃除当番表

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飯田和敏が代打で書きます!

『テラスハウス アロハステート』5回目。地上波は「バナナ剥き」の3回目

今回は、ひとりの反省が呼び水となり、やがて全員の反省心が連鎖していくという珍妙な回となった。なーんかハワイ編はのんびりとしたロケーションの良さとは裏腹に人間関係がスムーズじゃない。それぞれがぎこちなくて、結果小競り合いが多い。


例えば、前回のローレンの安くないハグは、小学校で華麗なギター演奏をキメた悠介がゲットした。「悠介→はーと←ローレン」が確定だったら決定的瞬間だけれど、ふたりの仲は進展せず。

しょうがないので、ハワイ屈指の景勝地ノースショアへみんなでGO!「うぉー!きれー!これがリアルハワイじゃー!」と盛り上がる。
着いてみると、ビーチには遊泳禁止のレッドフラッグ。出鼻くじかれるものの、健気に写真撮ったり球投げしたりと、がんばってエンジョイする。気づくと、ローレンが集団から離れダルそうにしてる。ローレンがかもしだすダークなヴァイブスを過剰に浴びてしまった悠介はもはや棒。あの熱い抱擁はなんだったのか?

ローレン、バイト辞めたってよ


よーし、名物料理食ってテンションあげようぜ! エビだ、エビポヨだー! うまいうまいと、がっつくご一同様。お店の人のサービスでココナッツジュースが振舞われる。わーい! わーい! だが、ひとくち飲んだら、みんな沈黙(無加工のココナッツジュースにはクセがあります)。

場のテンションが乱高下するこうした状況で、ローレンがバイトをクビになったと告白する。「そんなの理不尽!」とみんなが声をかけるが、視聴者である私たちは知っている。ローレンさん、バナナの皮を剥き過ぎております。

ノースショアの波は高く、海は荒れている。

ローレン、皿洗いしないってよ


場面代わって女子部屋へ。リストラの傷が癒えていないローレンに、エビアンと奈緒美が塩をすりこむ。生活態度に関するクレームだ。「トイレットペーパーが切れたら交換して」「ご、ご」「濡れたタオルをテキトーにかけないで」「ご、ごめ」「頼むから片付けしてくれ」「ご、ごめん」「使ったお皿を1週間も放置するのやめて」「……」

エビアン&奈緒美「共同生活の掟。自分のことは自分でやる!」

ローレン「はい。ごめんなさい」

もうボロボロだ。ローレンは実家に帰り姉に愚痴る。ちなみにサイ家はテラスハウス以上の大豪邸。住環境は実家の方がいい。でもそこにはテレビカメラがない。今のわたし(ローレン)にはたくさんのテレビカメラが必要なの。うー、テラハに帰りたいような帰りたくないような。いまユースケがオープンカーで豪快にお迎えに来てくれたならな……。

来るわけがない。その時、悠介はオープンカーどころか薄暗い密室で、能天気な侑哉に「HAHAHA、当たって砕けろ、だぜー」とハッパをかけられ、「わいには無理っスー」と凹んでいたのだから。
返す刀で侑哉は奈緒美に「HAHAHA、2対1で責めるのはインケン、だぜー」っと指摘。今度は奈緒美が凹みはじめた。

悪意はないのにみんなが互いを傷つけあってる。第3回目でかなりアウトな発言をしている侑哉だけがなぜかイキイキしている。

ローレン、絵が描けなくなったってよ


共同生活が1ヶ月が過ぎ、各々が抱えているストレスが吹き出してきて、しょっぱい。ひじょーにしょっぱい。さすがに住人たちもこれではイカンと気づいたのだろう。NETFLIXで過去シーズンを熱心にチェックしはじめた。「バーンズパイセン、いきなりコクってハンパねーな!」「タモさんの横浜デート素敵やん!」「われらもなんかしないと」と大反省会へ突入。

たったいまテレビに出てる人たちが過去シリーズを観ながら感想を述べる現場、それをわれわれが番組として観ている。この倒錯はかなりの異常事態ではないか。そういうとこが好き。

ローレンはイラストが描けなくなってしまった。その代わりスケッチブックには「掃除当番表」が記載された。これをきっかけに仕切り直しだ!
(登場人物の発言に関して趣旨は同一性を保っておりますが、一部脚色をしております)

(イラストと文 飯田和敏)