13日放送、TBS「バース・デイ」では「戦力外から異例の挑戦 中後悠平 アメリカでの戦い」と題し、昨年千葉ロッテから戦力外通告を受け、現在はメジャー昇格の夢を追う中後悠平に密着した様子を伝えた。

戦力外通告後、独立リーグ・武蔵ヒートベアーズに入団するも、今年1月に転機が訪れた中後。彼のドキュメンタリー番組を日本在住のメジャーリーグ関係者が観ており、アリゾナ・ダイヤモンドバックスがアプローチ。入団テストを経てマイナー契約を果たしたという。

「自分の中では腹くくったつもりでいるので頑張ります」と語る中後だったが、妻と生まれたばかりの息子を日本に残し、現地入りした彼が所属をするのは、8軍に当たるルーキーリーグのチームだった。

球場近くのモーテルに泊まり、日当約3000円を受け取って練習に励む中後だったが、6月22日、ルーキーリーグで好投。番組のカメラに「どんな厳しい場面で投げてても、その時にふと思うのは、嫁さんと子供のこと。今まで絶対ここ抑えたろとか、同じミスしたらアカンとか、そういうことばっかり考えてたんですけど、自分が父親としてしっかり生活していかないといけない中、ここまでこさせてもらってやってる。考え方一つ変わっただけで、それが力になる」と変化と成長を感じさせた。

その後も、中後は中継ぎとして登板を重ね、6月には1AのローAに、7月には同ハイAに昇格。リリーフとして2日に1度のペースで投げると、主に相手左打者を封じ込める活躍を見せた。

すると、8月2日に「明日から3Aにいってきます」とピースサインを見せた中後。その活躍が認められ、メジャー直下の3A・リノ・エイシーズに昇格し、いよいよメジャーリーガーの夢を十分に狙える距離へ。8月4日には3Aで初登板を果たすと、1回と1/3を投げ3奪三振の無失点に抑えた。

8月12日現在、4試合に登板し防御率0.00を続けている中後は「日本でクビになって1回職場は無くなったわけですから、ここまできたんですから、最高峰のマウンドに上がって投げて抑えて。それが今の夢でもあり目標」と意気込んだ。