松本潤と香川照之、緊迫の0.1%「99.9-刑事専門弁護士-」6話
「関係ない二つの事件がつながっちゃったんですよね」
5話の最後で、18年前におきた二つに共通することをみつけた深山(松本潤)。目撃証言や状況証拠を集め、佐田(香川照之)の足を固めた。
深山VS佐田、身内なのに容赦しない対決。
深山の先制攻撃に対してどう反撃するのか「99.9-刑事専門弁護士-」6話。
「モ、モ、モ、モナコは?」
「飛んだ!風と共に去りぬだ……」
検察時代に作った調書に不十分な点を指摘された佐田。納得がいかないのか、家族旅行をキャンセルしてオフィスに戻った。深山の攻撃が効いてる。
実は三枝(平田満)の目撃証言があまりにも鮮明で真実味に欠けていたので再度取り調べをするように伝えていたが、当時の主任検事・十条がなんらかの理由で行われなかったという。
「あなたがおかしいと思った証言をちゃんと検証していれば三枝さんはそこで逮捕されていたかもしれない。そして今になっても谷繁直樹さんは事件を起こさずに済んだ」
佐田の調書がきっかけでえん罪が起きたと深山。先制攻撃が続く。
「0.1%に埋もれた事実とやらを探すのが得意なんだろ?俺に文句があるんだったらな、新しい証拠をみつけてからここにきてください!」
過去のことを指摘され、キレ気味の佐田。でも、はじめて「0.1%」をあてにした。
深山に続いて班目所長(岸部一徳)もじりじりと追いつめる。
「真島は獄中で無実を訴えながら死んだ。君が検察を辞めずに事件にかかわっていたらどういう結果になっていただろうね…」
味方は誰だ。この状況、辛い……。
「それは結果論だ」、「たらればの話に興味はない」と、深山と班目所長に反論しつつも、行動が変わっていった。佐田の反撃だ。
「いいか、事件を一から洗い直す!真島さんの無実を絶対に証明する!」
目撃証言の訂正を伝える新聞記事を手に、怒りに震えた佐田。急に方針が変わった。
無罪を主張したまま獄中で亡くなった真島(菅谷哲也)の母をたずねた。
「申し訳ございません。私はこの事件に検察官として関わっていた一人です。
息子さんを有罪に導いた一人かもしれません…いや、一人です。心からお詫びを申し上げます、すみません…」
座布団をよけて座り、両手をついて頭を下げた。
土下座さながらの謝罪は意外だった。
そして、真島の友人であり真犯人の板橋にも、
「私はこの事件にかかわった人として責任を感じている。検察官として真犯人を見抜けなかった。もっと向き合って早く気づいていれば、あなたにこんな苦しい選択をさせることはなかったでしょう。謝ります、申し訳ない」
「でもね、罪は罪だ。ウソが本当になることはない。一度ついたウソは必ず自分に帰ってきます」
ここでも謝罪した。板橋を責め立てずに、感情に訴えた。
佐田は「依頼人の利益を考えろ」、「一刻も早い収束」、「示談だ」が口癖で、事実の追求よりもスムーズな解決、悪く言えば“処理”が得意だったのに。
検察時代の自分を守ろうとするでもなく、謝罪を2回もするとは潔い。
ふだん飄々としている深山も、神妙な顔つきで佐田の話を聞いていたのが印象的だった。0.1%の真実にこだわる理由、自分のポリシーと重なる部分があったのか。
検察の鉄壁も、真犯人の自首には敵わない。真島側の再審請求が通り、二つの事件の再捜査が決定した。
深山が三枝の元を訪ねた。
「あなたの証言は全て崩れました。もう言い逃れはできませんよ。あなたはなんて言いましたっけ?」
椅子をゆらゆら。いままでは真実を掴んで終わりだったのに珍しい。
「たしか、『誰も私を逮捕することなんてできない』そう言いましたよね。警察も検察も動きましたよ。さあ、公明正大な場で裁きを受けてください」
“裁きを受けて”、のところだけ表情を引き締めた。
何があっても飄々としているから、真顔に戻すだけでも怖い。松潤の引き算の演技が効いた。
過去を振り返ってみると、どれだけ身勝手な犯行を重ねた犯人に対しても感情的にならなかった深山。
「あなたが何も言わないから」と、立花のように周囲の人間が深山に変わって熱くなっていたのに今回は違った。深山の両親の事件と重なる部分があったのか、それとも立花や佐田に影響されたのか、珍しく怒りをあらわにしていた。
「よかったですね、18年前のつっかえが取れて。なんか、僕に言うことないですか。ありますよね?」
「はい、お前のお陰だよ感謝してる」
5話から続く対立も、最後は握手を交わす二人。実は相性のいいタッグなのかも。
(柚月裕実)
5話の最後で、18年前におきた二つに共通することをみつけた深山(松本潤)。目撃証言や状況証拠を集め、佐田(香川照之)の足を固めた。
深山VS佐田、身内なのに容赦しない対決。
深山の先制攻撃に対してどう反撃するのか「99.9-刑事専門弁護士-」6話。
謝罪すること2回…佐田先生に異変「99.9-刑事専門弁護士-」6話
「モ、モ、モ、モナコは?」
「飛んだ!風と共に去りぬだ……」
検察時代に作った調書に不十分な点を指摘された佐田。納得がいかないのか、家族旅行をキャンセルしてオフィスに戻った。深山の攻撃が効いてる。
「あなたがおかしいと思った証言をちゃんと検証していれば三枝さんはそこで逮捕されていたかもしれない。そして今になっても谷繁直樹さんは事件を起こさずに済んだ」
佐田の調書がきっかけでえん罪が起きたと深山。先制攻撃が続く。
「0.1%に埋もれた事実とやらを探すのが得意なんだろ?俺に文句があるんだったらな、新しい証拠をみつけてからここにきてください!」
過去のことを指摘され、キレ気味の佐田。でも、はじめて「0.1%」をあてにした。
深山に続いて班目所長(岸部一徳)もじりじりと追いつめる。
「真島は獄中で無実を訴えながら死んだ。君が検察を辞めずに事件にかかわっていたらどういう結果になっていただろうね…」
味方は誰だ。この状況、辛い……。
「それは結果論だ」、「たらればの話に興味はない」と、深山と班目所長に反論しつつも、行動が変わっていった。佐田の反撃だ。
「いいか、事件を一から洗い直す!真島さんの無実を絶対に証明する!」
目撃証言の訂正を伝える新聞記事を手に、怒りに震えた佐田。急に方針が変わった。
無罪を主張したまま獄中で亡くなった真島(菅谷哲也)の母をたずねた。
「申し訳ございません。私はこの事件に検察官として関わっていた一人です。
息子さんを有罪に導いた一人かもしれません…いや、一人です。心からお詫びを申し上げます、すみません…」
座布団をよけて座り、両手をついて頭を下げた。
土下座さながらの謝罪は意外だった。
そして、真島の友人であり真犯人の板橋にも、
「私はこの事件にかかわった人として責任を感じている。検察官として真犯人を見抜けなかった。もっと向き合って早く気づいていれば、あなたにこんな苦しい選択をさせることはなかったでしょう。謝ります、申し訳ない」
「でもね、罪は罪だ。ウソが本当になることはない。一度ついたウソは必ず自分に帰ってきます」
ここでも謝罪した。板橋を責め立てずに、感情に訴えた。
佐田は「依頼人の利益を考えろ」、「一刻も早い収束」、「示談だ」が口癖で、事実の追求よりもスムーズな解決、悪く言えば“処理”が得意だったのに。
検察時代の自分を守ろうとするでもなく、謝罪を2回もするとは潔い。
ふだん飄々としている深山も、神妙な顔つきで佐田の話を聞いていたのが印象的だった。0.1%の真実にこだわる理由、自分のポリシーと重なる部分があったのか。
深山が珍しく熱くなった
検察の鉄壁も、真犯人の自首には敵わない。真島側の再審請求が通り、二つの事件の再捜査が決定した。
深山が三枝の元を訪ねた。
「あなたの証言は全て崩れました。もう言い逃れはできませんよ。あなたはなんて言いましたっけ?」
椅子をゆらゆら。いままでは真実を掴んで終わりだったのに珍しい。
「たしか、『誰も私を逮捕することなんてできない』そう言いましたよね。警察も検察も動きましたよ。さあ、公明正大な場で裁きを受けてください」
“裁きを受けて”、のところだけ表情を引き締めた。
何があっても飄々としているから、真顔に戻すだけでも怖い。松潤の引き算の演技が効いた。
過去を振り返ってみると、どれだけ身勝手な犯行を重ねた犯人に対しても感情的にならなかった深山。
「あなたが何も言わないから」と、立花のように周囲の人間が深山に変わって熱くなっていたのに今回は違った。深山の両親の事件と重なる部分があったのか、それとも立花や佐田に影響されたのか、珍しく怒りをあらわにしていた。
「よかったですね、18年前のつっかえが取れて。なんか、僕に言うことないですか。ありますよね?」
「はい、お前のお陰だよ感謝してる」
5話から続く対立も、最後は握手を交わす二人。実は相性のいいタッグなのかも。
(柚月裕実)