【米国はこう見ている】米メディア、FAの岩隈に意外な低評価? 「獲得にはリスクが生じる」
マリナーズは再契約目指し1年19億円のQO提示も…米メディアが厳しい見方
岩隈久志投手が今季、マリナーズとの契約が満了となり、フリーエージェント(FA)となった。マリナーズはここまでの4年で通算47勝25敗、防御率3・17の成績を収めた右腕を高く評価。クオリファイング・オファー(1年1580万ドル=約19億円)を提示した。その中で、ESPNは今季FAとなった選手の50傑を特集。岩隈は33位にランクインしたが、記事では不安材料を指摘している。
「イワクマはシンカーやスプリットを駆使して、ストライク先行で攻める投手。ピッチャー有利の球場でメジャーのキャリアを過ごす一方で、被本塁打が多い傾向がある」
寸評ではこう言及。右広背筋の負傷によって今季序盤戦で故障者リスト(DL)入りしたことにも触れつつ、「90マイルにほとんど達しない直球にも関わらず、卓越したコントロールとスプリットで多くの打者を打ちとってきたが、来季35歳という年齢を考えると獲得に対してリスクは生じる」と続けている。
「シアトルで素晴らしい成績」も再契約は1年12億円が妥当?
渡米後、4シーズンで喫した本塁打は80本。今季は20試合の登板で18本を被弾したが、この点と30代中盤に差し掛かる年齢を不安視した形だ。
その上で、複数年契約を視野に入れる岩隈について、「シアトルで素晴らしい成績を残しているが、個人的には彼は1年契約で1000万ドル(約12億3000万円)の投手だ。彼の年齢と故障のリスクがその理由だ」と評している。
記事では「もしも、肩の故障に対する懸念が再燃するようであれば、彼はコウジ・ウエハラのようにブルペンに回るいい候補者となる」とも指摘。
今回の特集では、今季の年俸700万ドル(約8億6000万円)以上の評価ではあるものの、投手全体では16番目と意外なほど低い評価を受けた。一方でマリナーズ側が岩隈との契約を最優先事項と位置付けているのも事実で、地元メディアの間では他球団の補強候補としても挙がっている。
今季は負傷による出遅れもあり、3年連続の2桁勝利に1勝足りなかったが、8月にノーヒットノーランを達成するなど健在ぶりをアピールした右腕。今オフ、希望する条件を手にすることができるだろうか。