鶴丸vs指宿商

鶴丸・山田が汚名返上の一撃を見せる！

　鶴丸・有木 和也（2年）、指宿商・松田光（3年）、両左腕エースの好投で中盤までは1点を争う緊迫した展開だった。　先制したのは鶴丸。4回一死一二塁で7番・中田智也（3年）が三塁方向へファールフライを打ち上げる。三塁手がベンチ際まで追いかけて好捕したが、送球しようと握り替えた際にボールが手からこぼれ、ベンチに入ってしまった。ルールにより走者にテイク２ベースが与えられ、二走が先制のホームを踏むという珍しいプレーで先制点を挙げた。

　指宿商は7回に反撃。下位打線がチャンスを作り、1番・上原翔平（2年）のレフト前タイムリーで同点に追いつく。更には2番・本野秀一（2年）のサードゴロが悪送球を誘い、逆転に成功した。

　流れが指宿商に傾きかけたが、鶴丸はその裏すぐさま盛り返す。一死から9番・西村誠司（3年）がライト前ヒットで出塁。打球処理にもたつく間に一気に二塁を陥れる好走塁でチームを勢いづけた。

　逆転を許す悪送球をした1番・山田拓人（3年）が汚名返上の一撃を放つ。初球の変化球に身体を残してしっかり対応し振り抜くと、鋭い打球がライト前に飛んだ。バックホームを狙って突っ込んだライトが後逸、一気に生還し再逆転に成功した。8回にも好投を続けた8番・有木が自らセンターオーバー三塁打を放つなどで2点をダメ押し。9回は二死からエラーが続いて二三塁とピンチを背負ったが、有木が踏ん張って得点を許さなかった。

（文＝政 純一郎）