「しまじろうのわお!」で大人のツッコみが話題だが、子供はちゃんと理解しているかも?
テレビ東京のアニメ「しまじろうのわお!」(毎週土曜:朝8時半から)が、大人たちの間で話題になったようだ。
「しまじろうのわお!」は、ベネッセコーポレーション「こどもちゃれんじ」のキャラクター「しまじろう」を原作とするアニメだ。
先週土曜日に放映された内容が、シュールだと大人たちの間で話題なのだ。
しまじろうの住む世界は、獣人たちの世界(架空の世界、現存しているわけではない)である。
さらに獣人たちとは別に、私たちの世界同様に獣人ではない動物(家畜、馬や牛)も存在している。
今回話題になっているのは、しまじろうたちが通う学校で牧場に出かけて家畜たちと交流するというストーリーだ。
ツイッターまとめサイトのtogetterで、多数の突っ込みが紹介されている。
ほとんどが
「獣人の世界に動物を登場させることに無理があるのでは?」
という内容の突っ込みだ。
きっかけとなったツイートは、リツイートが2万1千超、お気に入りが1万4千5百超と、大人気となっている。
きっかけとなったツイート
筆者も、最初は大人たちのツイートまとめに同意、共感していたのだが、実際のこのアニメを見る子供にとっては、その考えが必ずしも正しいわけではないと思うようになった。
日曜日に知人宅を訪ねた際のことだ、同じ回を見ているお子さんがいたので、大人の意見を伝えてみたところ。
「おじさんのほうがおかしいよ。しまじろうは動物じゃないよ。あんな風に見えるけど、人と一緒なんだよ! だから、不思議でもなんでもないんだ。」
と怒られてしまった。
大人になると、子供たちのように純粋にストーリーを楽しまずに、突っ込みどころを探して見るなど、ひねくれたモノの見方をするようになっていることに気が付かされた。同時に、大人の偏った視点で聞いた自分が恥ずかしなり、顔が真っ赤になってしまった。
最近、美味しんぼ(原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ)のマンガ内で放射能に対する誤解による鼻血問題などの賛否で議論が盛り上がったのをきっかけに、こうした漫画やアニメの内容に対して事実ではないこと、事実と異なることに対しての突っ込みが過敏になってきた。
もちろん誤った事実の場合は、世間に間違った知識が広がってしまうことで悪影響や被害が発生するが困るので、放置したり、容認したりはできない。これからも、多くの人の目や知識で浄化や是正を行っていくことは大事なことだ。
ただし、現実離れしたアニメなどでは、そうした科学的整合性は必要だろうか?
たとえば
最近、実写版とアニメ版がリバイバルされた「寄生獣」(岩明均作)では、最後の敵と戦って主人公が勝利するシーンが原作とか異なる内容に変更された。この内容に対して、現実の世界で同じことが発生していた場合、主人公もただでは済まないといった放射線科医師のツイートまとめが話題になっている。
こうした寄生獣やしまじろうや作品は、物語の設定そのものが、現実世界とは異なることが明確に理解できる作品だ。
現実世界では獣人は生活していないし、動物が苦手だと嘆くパンダもいない。
自分の右手が突然変形して、自分と異なる人格と意識を持つ高等生物であるということはない。
どんなものにも、リアリティや整合性を求める気持ちは、わからなくもない。
しかし、エンターテインメントやアートのような作品に、大人に理屈を押しつけるだけが大人の見識ではないだろう。
オトナだからこそできる
「野暮なこと言いっこなし!」
という、ゆとりもまた、大切な見識なのではないだろうか。
・togetterまとめ
・「しまじろうのわお!」(テレビ東京)
小川夏樹(ITライフハック編集長)
「しまじろうのわお!」は、ベネッセコーポレーション「こどもちゃれんじ」のキャラクター「しまじろう」を原作とするアニメだ。
先週土曜日に放映された内容が、シュールだと大人たちの間で話題なのだ。
しまじろうの住む世界は、獣人たちの世界(架空の世界、現存しているわけではない)である。
さらに獣人たちとは別に、私たちの世界同様に獣人ではない動物(家畜、馬や牛)も存在している。
今回話題になっているのは、しまじろうたちが通う学校で牧場に出かけて家畜たちと交流するというストーリーだ。
ツイッターまとめサイトのtogetterで、多数の突っ込みが紹介されている。
ほとんどが
「獣人の世界に動物を登場させることに無理があるのでは?」
という内容の突っ込みだ。
きっかけとなったツイートは、リツイートが2万1千超、お気に入りが1万4千5百超と、大人気となっている。
きっかけとなったツイート
筆者も、最初は大人たちのツイートまとめに同意、共感していたのだが、実際のこのアニメを見る子供にとっては、その考えが必ずしも正しいわけではないと思うようになった。
日曜日に知人宅を訪ねた際のことだ、同じ回を見ているお子さんがいたので、大人の意見を伝えてみたところ。
「おじさんのほうがおかしいよ。しまじろうは動物じゃないよ。あんな風に見えるけど、人と一緒なんだよ! だから、不思議でもなんでもないんだ。」
と怒られてしまった。
大人になると、子供たちのように純粋にストーリーを楽しまずに、突っ込みどころを探して見るなど、ひねくれたモノの見方をするようになっていることに気が付かされた。同時に、大人の偏った視点で聞いた自分が恥ずかしなり、顔が真っ赤になってしまった。
最近、美味しんぼ(原作:雁屋哲、作画:花咲アキラ)のマンガ内で放射能に対する誤解による鼻血問題などの賛否で議論が盛り上がったのをきっかけに、こうした漫画やアニメの内容に対して事実ではないこと、事実と異なることに対しての突っ込みが過敏になってきた。
もちろん誤った事実の場合は、世間に間違った知識が広がってしまうことで悪影響や被害が発生するが困るので、放置したり、容認したりはできない。これからも、多くの人の目や知識で浄化や是正を行っていくことは大事なことだ。
ただし、現実離れしたアニメなどでは、そうした科学的整合性は必要だろうか?
たとえば
最近、実写版とアニメ版がリバイバルされた「寄生獣」(岩明均作)では、最後の敵と戦って主人公が勝利するシーンが原作とか異なる内容に変更された。この内容に対して、現実の世界で同じことが発生していた場合、主人公もただでは済まないといった放射線科医師のツイートまとめが話題になっている。
こうした寄生獣やしまじろうや作品は、物語の設定そのものが、現実世界とは異なることが明確に理解できる作品だ。
現実世界では獣人は生活していないし、動物が苦手だと嘆くパンダもいない。
自分の右手が突然変形して、自分と異なる人格と意識を持つ高等生物であるということはない。
どんなものにも、リアリティや整合性を求める気持ちは、わからなくもない。
しかし、エンターテインメントやアートのような作品に、大人に理屈を押しつけるだけが大人の見識ではないだろう。
オトナだからこそできる
「野暮なこと言いっこなし!」
という、ゆとりもまた、大切な見識なのではないだろうか。
・togetterまとめ
・「しまじろうのわお!」(テレビ東京)
小川夏樹(ITライフハック編集長)