「売れ残り」PS3 Wii圧勝は確実
任天堂の「ニンテンドーDS」に続いて、2006年12月2日に発売した新型家庭用ゲーム機「Wii(ウィー)」は絶好調だ。家電量販店では品切れが続き、現在では入荷を熱望するファンも大勢いるようだ。一方、同時期に発売された次世代ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」だが、こちらは発売当初こそ引く手あまただったものの、最近はどこの家電量販店でも在庫があるという、「売れ残り」状態が続いている。はては任天堂社長から「PS3は眼中にない」発言まで飛び出し、PS3の「トホホな情報」はネット上でも話題になっている。
インターネット調査会社マクロミルが2006年12月18日に発表した「次世代ゲーム機に関する調査」の結果では、任天堂社のWiiは、購入済みを含む「購入意向」が37% で、次世代ゲーム機のなかではトップ。PS3は購入・予約済みを含む「購入意向」は24%で、「Wii」に大きく水をあけられた。
PS3、各地で在庫残っているのは事実だ
インターネットニュースのアメーバニュースが06年12月11日〜18日に行った「WiiとPS3、欲しいのはどっち?」とした世論調査でも、67%が「Wii」と答え、「PS3」と答えたのは33%にとどまった。
こうした動向調査の結果が実際に06年末〜年明けにかけて実際に反映されてしまった模様で、ある家電量販店で「売れ残ったのはPS3と洗濯機」だけといわれるほど「トホホな売れ行き」だったことがネット上で話題になっている。
ネット上の掲示板2ちゃんねるやブログなどでは、「仙台のヨドバシカメラがPS3を3,000台入荷して在庫の山ができている」といったことが話題になっており、「2700台くらいは売れ残っているのでは」といった噂まで飛び交い、一種の「笑い話」にまでなっている。
ヨドバシカメラ「マルチメディア仙台」では、実際に07年1月2〜4日にかけて1日「1,000台限定」(計3,000台)で「PS3」(60GB)を「初売り」商品として特別価格で販売。しかし、限定にしたものの07年1月5日夕方時点でも売れ残っているという。
J-CASTニュースが同店舗に問い合わせたところ、「3,000台(近く)が残っているということはないです。大半は出ています」と、「2,700台の在庫の山」説は否定されたが、「いつまで買えそうか」との問いには、「しばらく大丈夫かと思います」としており、まだ大量の在庫が残っているのは確かなようだ。
「使えないハード」との酷評はいまや定説
実際、多くの家電量販店では「Wiiは品切れだが、PS3の在庫はまだある」という状況はどこも同じで、ネット上では「欲しいソフトがないのにわざわざ本体だけ買う馬鹿は居ないだろ」などと「酷評」されていているほか、「ここでもまだ在庫があった」といった報告までなされている。
2007年1月3日付けフジサンケイビジネスアイに掲載されたインタビューのなかで、任天堂の岩田聡社長は、
「私たちが戦っているのは『PS3』のような機械ではありません。ゲームに興味がない人たちに、興味を持ってもらうには何が必要かを考えて『Wii』を作ってきました」
と事実上「PS3は眼中にない」とするコメントをしている。さらに、同紙の「PS3は最先端のテクノロジーがウリ」との指摘には、
「今あるゲーム機の10倍パワーを持ったゲーム機が登場したとして、それを自分は認知できても、家族は使いこなせるでしょうか。違いの分かる人だけを相手にするのは危険です」
と断じられている。
こうした「使えないハード」といった酷評はもはや定説となっている模様で、ネット通販のアマゾンでも(もちろん在庫はあるのだが)、本来購買意欲を促すはずのレビューでも評価は軒並み低く、むしろ「買わないほうがいい」と言った意見が多い。
「名前だけが有名で実力が全くない、読売ジャイアンツや清原、桑田と同じ」
こんな評まで出ている有様だ。