LD財務担当 決算について証言
ライブドア(LD)事件で証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載など)の罪に問われた元社長、堀江貴文被告の第19回公判が27日、東京地裁(小坂敏幸裁判長)で開かれた。LDの財務経理担当の女性(34)が弁護側証人として出廷し、2004年9月期決算について証言した。
2004年9月期決算をめぐっては、検察側は冒頭陳述で、連結経常利益予想値50億円を達成するため、堀江被告がLD元取締役、宮内亮治被告=分離公判中=らに対し、同年8月下旬に「やるしかないだろう。やるきるしかない」と言って粉飾を指示したとしている。
弁護側の主尋問では、04年9−10月にLDF元社長、中村長也被告=分離公判中=と執行役員が作成したメモを提示。執行役員の証言によると、これは経常利益が50億円に届くか計算したメモで、中村被告に書いたものに、執行役員が加筆したという。
当時のLDはプロ野球参入を目指しており、担当のLD元代表取締役、熊谷史人被告=分離公判中=に、決算の利益目標を出すように求められたため、執行役員が中村被告に相談。当初の計算では目標に届いていなかったが、その後執行役員が「ファイナンスで隠している売り上げはありませんか」と尋ねたところ、50億円は達成できるとの返事が返ってきた。
当時のLDでは、ファイナンス事業の収益が飛び抜けていた。そのため、他の事業部が怠けぬよう、ファイナンス事業の利益の一部を社内には期末まで隠していることがあったという。
この日は、会計監査を担当した港陽監査法人(今年6月末に解散)の元代表社員、小林元被告=分離公判中=も証人出廷。小林被告は自身の公判で無罪を主張しており、供述調書についても自分の意に反して署名したことが多かったと証言した。【了】
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当時のLDでは、ファイナンス事業の収益が飛び抜けていた。そのため、他の事業部が怠けぬよう、ファイナンス事業の利益の一部を社内には期末まで隠していることがあったという。
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