東京都の石原慎太郎知事は3日、定例記者会見で7月22日に浜渦武生副知事が辞職することについて、「非常に優秀で国との交渉など幅広く働いてくれた。私にとっては泣いて馬謖(ばしょく)を斬るより重要な人材だった」と苦渋の心境を明かした。

 特別職のうち竹花豊副知事を除く5人から辞表が出されていると述べ、浜渦副知事とは辞職について「深夜、涙を流しながら話し合った」と話した。

 知事自身の責任については「辞める意志はない」と明言。「トップの責任で人事を一新する。それが責任の履行」と強調した。

 意見を言いにくいとされる庁内の雰囲気について、「遠慮、遠慮というが、こっちは神でも鬼でもない。問題があれば進言して欲しかった」と述べ、「遠慮なくものが言えるように指導していく」と語った。【了】