警察に拘留されるリスクを負いつつも、中国共産党の本部や要人の官邸などがあり一般人は立ち入れない中南海などをクアッドコプターで撮影したのがニュージーランドの写真家トレイ・ラトクリフ氏。中南海の他にも明の十三陵北京商務中心区なども撮影しており、地上からの撮影とは違う圧倒的な映像が完成しています。

Beijing From Above, and The Story of How I Was Detained by the Police for flying my DJI Quadcopter - YouTube

使用しているのはクアッドコプターPhantom 2。GIGAZINE編集部でも使用してみましたが、非常に安定性に優れていて、専用のジンバルZenmuse H3-3D Gimbal(H3-3D)を使ってGoPro HERO3を装着しムービー撮影してみたところ、画面はほとんどブレず予想以上の映像を撮ることができました。ムービーでは、まず一般人の目線と同じぐらいの高さから門をくぐり……



明の十三陵を空撮していきます。



赤いカーペットの上を稜恩殿に向けて直進。



建物のはるか向こうまで見渡せます。



万里の長城も真上から撮影。



明の十三陵周辺の町の様子を真上から撮影すると、まるでミニチュアのよう。



さらにPhantom 2を上昇させていくとこんな感じ。



これは中国共産党の本部や要人の官邸などがある中南海の様子。一般人が立ち入ることはできないためこれまでほとんど撮影がされてこなかった場所ですが……



Phantom 2を使うとこの通り。高層ビルが立ち並ぶようになった北京ですが、中南海には高い建物が一切ないことがよく分かります。



非常にナイーブなエリアのため、ラトクリフ氏は「いざとなったら僕の魅力を武器にしよう」と思っていたのですが、予想通り北海公園の撮影中に警察に声をかけられ、拘留所に連れていかれるという緊張の一幕もあったとのこと。「拘留施設はほの暗く、黄色いライトが点滅していて、中の様子はよく見えなかった」とラトクリフ氏。幸い、英語と中国語が話せるキュートな女友達と一緒でだったので、警察に状況をうまく説明でき、場は和気あいあいとした雰囲気になったそうです。



まるでタイムスリップしてしまったかのような街並み。



世界各地の遺蹟や建築物を主に1/10スケールで再現した北京世界公園



タージマハルや……



エッフェル塔が集結しています。



木々に囲まれた公園。



市街地で降下していくと……



町の人々から注目を浴びているPhantom 2。



798芸術区の様子。



黒犬の置物がたくさん並んでいます。



地上から見るとこんな感じ。



Phantom 2に手を伸ばす男性。



なお、ラトクリフ氏は自身のウェブサイトでムービーだけではなく写真も公開しています。

Beijing From Above, aka The Story of How I Was Detained by the Police because of my DJI Quadcopter | Stuck in Customs

http://www.stuckincustoms.com/2014/06/19/dji-quadcopter-china-detention

木々が生い茂る美しい一本道や……



北京商務中心区の様子。



そして北京の街から隔離された中南海。