日本ではスマホの中で最も人気の高いiPhoneですが、いざ持とうとすると複雑な料金プラン、2年間の縛り、解約金、ほぼ強制的に薦められるオプションなどなど、何しろややこしいのが困ったものです。

ところが先日、アップルからSIMフリー版のiPhoneが突如発売、今までiPhoneでは使えなかった格安データ通信SIMが、とうとう使えるようになりました。

そこで、SIMフリー版iPhone 5sと格安データ通信SIMを購入し、使い勝手や料金のメリットを検証してみました。 

 

SIMフリー版iPhoneの特徴

さて、まずは簡単にSIMフリー版のiPhoneは、携帯電話会社で売られているiPhoneと何が違うのか、簡単にまとめておきましょう。

1.携帯電話会社との契約は不要

SIMフリー版iPhoneは、購入時に携帯電話会社と回線契約をする必要がありません。ただし最初に有効なSIMカードでアクティベーションを行わないと、使用できません。

2.どこの携帯電話回線でも(対応していれば)利用でき、料金はSIMカードの料金プランによって変動

また携帯電話会社の販売するiPhoneと違い、対応している携帯電話会社のSIMなら自由に使えます。またデータ通信のみのSIMも、対応しているものであれば使用可能。つまり携帯電話会社に縛られない、格安の料金プランでの利用が可能になります。

3.海外でも利用できる

また海外の携帯電話会社のSIMカードにも対応。海外では現地の携帯電話会社の格安のプリペイドSIMカードを販売してたりしますが、それらも対応していればそのまま使えます。

4.機能は全く一緒

機能面に関して言えば、SIMフリー版iPhoneは、携帯電話各社の販売するiPhoneと全く同じ。違うのは、使えるSIMカードに制限がないことだけです。

5.一括払いのみ、割引プランはなし

SIMフリー版iPhoneはあくまで本体のみの販売であり、携帯電話契約とセットの割引や分割払いはありません。そのため、最初にまとまった費用がかかります。

実際に購入してみました

さて、では早速SIMフリー版iPhoneと格安データ通信SIMを購入し、激安iPhoneに挑戦してみましょう。


SIMフリー版iPhoneは、Appleストアのオンライン注文のみの販売となり、現在iPhone 5s / 5c が販売されています。


本体価格は5sは71,800円から、5cは60,800円からと、携帯電話会社の価格よりおよそ3〜4,000円高い程度。

とりあえず私は国内用、海外用として長く使うつもりなので、5s 64GB ゴールドを購入しました。


またデータ通信専用SIMとして、OCN モバイルONESIMパッケージを購入。これは使用量に合わせて月額980円〜1980円のプランに自由に変更できる便利な格安データ通信SIMで、どの程度データ通信を使うかわからないなら、ベターな選択肢です。

なおiPhoneに使えるSIMはナノSIMなので、サイズを間違えないように注意しましょう。


注文から翌々日には、iPhone 5sとOCN モバイルONEのSIMが到着。では早速セットアップに取り掛かりましょう。

セットアップでは少々の設定が必要


さて、iPhoneのサイドのSIM差込口を開け、SIMカードを挿入。データ通信専用SIMでも、最初のアクティベーションは問題なく通過できました。

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このままではモバイル通信が使えないので、Wi-Fiに接続してOCNモバイルONEのパッケージに記載のURLにアクセスし、契約手続きを行います。

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個人情報と決済用のクレジットカード情報、料金プラン、050Plus(IP電話)利用の有無、付与されるメールアドレスを入力します。

料金プランは月に1度変更できるので、とりあえず2GBまでフルスピードで使える1580円のプランを選んでみました。

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またデータ通信専用SIMは通話ができないので、050Plusも加入。月額料金がかかりますが、固定電話への通話料が3分8.4円と安いので、あちこち電話するなら入っておくと便利です。

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契約が済むと即座に接続用のIDとパスワードが発行されるので、「iPhone構成ユーティリティでのAPN設定(PDF)」を参考に、パソコンと接続してiPhoneに接続設定を登録します。

これで即日で回線の開通が完了。注文から僅か2日で開通とは、思っていたよりもかなり早く終わりました。

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最後にWi-Fiをオフにして、safariで適当なサイトを開き、モバイル通信ができることを確認しましょう。うん、バッチリです。

データ通信の使い勝手

さて、全てのセットアップが済んだので使用感を試してみました。

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まずデータ通信については、問題なくLTEに接続。回線もdocomoなので、接続性も良好です。ただアンテナ本数は正常に表示されないようです。

今回契約したプランだと、通信量が1ヶ月に2GBを超えると通信速度が200kbpsまで低下しますが、家や仕事場ではWi-Fiに繋いでいるせいか、数日使用してもまだ制限はかかっていないようです。

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またキャリアメールやSMSは使えませんが、普段の連絡はSkypeやLINE、Twitter、GMailがメインなので特に問題なし。

データ通信に関しては、特にこれといった違和感はなく、全く問題なく使えました。

電話の使い勝手

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電話として契約した050Plusは若干クセがあり、iPhone標準の電話機能では通話できず、専用アプリでの通話に。iPhoneを使い慣れていると最初は戸惑いますが、慣れてくると普通に使えます。

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ロック中でも電話がかかってくるときちんと着信し、使い勝手は良好。iPhoneを再起動した直後でも着信したので、アプリを起動し忘れて電話が受けられなかった…という事はなさそうです。

デメリットは、携帯電話の通話回線と比べると、フリーダイヤル・ナビダイヤル・緊急電話番号ほか一部電話番号にかけられない、音声に遅延が出る場合がある…という点が挙げられます。

しかし国内固定電話や海外への通話料金が格安であること、SIMを抜いたり差し替えても使えること、海外でもネットにさえ繋がれば日本に居るかのように通話ができるという大きなメリットも。通話料がかさみがちなら、使わない手はありません。

トータルでは安くなっているのか、費用と維持費を検証

さて、では携帯電話会社の販売するiPhoneと、格安SIM+iPhoneでは、どの程度かかる費用が違うのか、iPhone 5s16GBを新規契約したケースで検証してみました。

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まずは初期費用と月額費用を算出してみました。
※キャンペーンやユニバーサル手数料など細かな料金、050Plusは含めていません。

これを元に、1年使った場合、2年使った場合で総額を計算すると…

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SIMフリーは本体代金の割引がない分、あまり差は出ないのかな…と予想していたのですが、結果を見ると1年利用では最大42,595円、2年利用では最大67,900円と、ほぼ本体代金相当の差が出ることに。これは想像以上に大きいですね…!

もちろん細かなサービスの違いがあるので、単純に価格だけでの比較はできませんが、それにしてもこれだけの費用の差が出るとは…。

使い方がマッチしているのであれば、SIMフリーiPhone+格安SIMという組み合わせは、充分に検討する価値がありますよ。

iPhone - iPhone 5sとiPhone5c - Apple Store (Japan)
OCN モバイル ONE(SIMカードを月額980円から)

追記

先日、4月1日からOCNモバイルONEの料金プランが新しくなることが発表されました。本記事は価格改定前に作成されたものなので、4月以降の料金プランについては、OCNモバイル ONEにてご確認下さい。

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