浪はよく1失点で済んだものだ。初回と2回は走者二人、2回から5回まで4イニング連続して先頭打者を出塁。5回などは国際級安全パイのカブレラを先頭で歩かせた。それでもタイムリーは許さず、そして負け投手にもならず。

カブレラに手を焼く打線。7回無失点でビハインドなら、例え1点差でもこの相手、この球場ではかなりの確率で敗色濃厚を覚悟しなければならなくなる。1点でもリードなら浅尾、岩瀬で逃げ切られる。ここ数年中日はこういう野球で勝ってきた。

タイガースは、投手陣の踏ん張りで1−0で勝つゲームも多いが逆も多い。今日も1点差の零封負けが近づいてきたかと思っていた9回の攻撃。マウンドには岩瀬。だがその前に…。

藤浪は6回降板。1点差の7回を誰に任せるのかと思ったらボイヤー。予感はあった。昨日の内容、来日当初よりかなり空振りが取れるようになった。投球リズムが良くなり、投球フォームが安定し、ベースの角に行きだした結果かもしれない。

私は密かにボイヤー確変に期待している。金本が解説で言っていたが、キレがなくても150キロ超えのストレートは打ちにくいらしい。速さだけならメッセとボイヤーが双璧。習得中のフォークの精度があがれば来季契約の方向で良いと思う。

イニング跨ぎで2回無失点。評価のステージが上がってきた。先日、雁ノ巣でのウェスタン・ソフトバンク戦、知人からボイヤー炎上いう情報があったが、おそらく色んな試投をしていたんだと前向きに解釈している。日本で成功するために…。

開幕当初、久保の抑え失敗でリリーフ陣再編を余儀なくされたが、松田、ボイヤー、久保、想定外の3人が後ろで安定して使える状況は、嬉しい誤算でありかなりの強みとなる。

9回の攻撃。このゲーム、先頭打者出塁は8回の代打今成と、9回の福留の2回だけ。9回福留は0−2と追い込まれてからの選球で出塁。続く良太は二塁ゴロ。最悪の結果と思った瞬間、二塁の谷がやや下がって処理したため良太は残った。

実際このプレーが大きかった。攻撃的な守備なら併殺でチャンスは潰えていた。守備固めに入った選手がこういうプレーをしてくれてつけ込む隙が生まれた。そして関本である。

殊勲は関本。選んだ福留も決勝打の西岡もよくやってくれたが、関本の一打が勝利を呼び込んだ。何が良かったかと言えば二塁打だったこと。やっぱり長打が得点を生む。二、三塁になったことで、相手の若い三塁手に心の変化が出た。

目に見えない二塁手のエラー、バックホームを焦った三塁手のエラー、長打2本、単打2本出れば得点が入らないわけがなかった。最後に岩瀬を打ち砕いてビッグイニング。見事。

鬼門ナゴドで連日の逆転勝ち。記憶にない。岩瀬に負けをつけたのも記憶にない。ナゴドで4連勝、これも記憶にない。

昨日はゲーム中に記事をアップしたが、誤審について色んな意見をいただいた。このブログでも過去に誤審に関して何度も触れてきた。線審を入れたりビデオ導入も含め、関係者は意見を出し合っていい方向に進めて欲しい。

昨日のケース、ビデオ判定でヒットが認められれば、本来2点入るのが1点になってしまう。こういうケースにおけるビデオ判定はあまり好ましくはない。センサー判定なども視野にいれ、色んなケースを想定して議論してもらいたいと願う。

誤審は起きる。だが、誤審が起こらないように努力するのは、野球界全体が責任をもって推進すべき課題。しないというなら、不正や事故防止の対策をしない会社と同じ。怠慢。

優先順位は審判団の考え方、認識の意識改革から。待遇も含めた労働条件の改善も必須。野球経験者でなくても審判員になりたがるような環境にしてやらないと、いつまでもOBの受入先になってしまっていては質の向上にも繋がらない。

顔ぶれはほぼOBばかり。
未経験の友寄審判が一番審判らしいのは偶然ではない。