ラツィオはすべてがうまくいっていない。最悪のタイミングで災難に見舞われることになった。ジェノア戦での黒星から一夜明け、FWミロスラフ・クローゼが約2カ月も戦列を離れることになったのだ。ジェノア戦での負傷は当初の見込みよりも深刻なものだった。クローゼはドイツでの検査の結果、右ひざ外側じん帯の損傷であることが分かっている。通常、この種のケガは4〜6週間はかかるものであり、少なくとも40日ほどは離脱することになるだろう。

ウラジミール・ペトコビッチ監督にとっては最悪の知らせだ。コッパ・イタリアのユヴェントス戦で頭部を負傷したMFエルナネスも離脱中だからだ(2月いっぱいか)。また、MFクリスティアン・ブロッキも長期離脱で、選手生命の危機ではないかとも心配されている。同選手は骨折で1年の離脱を余儀なくされた右足を再び負傷した。同じ骨折なら、ピッチへ戻るのは難しいかもしれない。

チームは次節でナポリと対戦する。クラウディオ・ロティート会長は「私は魔法使いじゃないから、3位争いがどうなるかは分からない」とコメントした。同会長は心配さいている。キエーヴォ、ジェノアと連敗を喫したのは、チームのプレーが衰退している明確な兆しだからだ。おそらくは疲労、そして負傷者のツケを払っていることによるものだろう。そして、ミランは後ろに迫ってきている。

「(マリオ・)バロテッリはクオリティーのある選手というインパクトを与えたね。昨日は良いパフォーマンスだった。ただ、彼が解答者ではないんだ。誰もがPKを決めることができた。すべてを変えたわけじゃない。ただ、プラスの価値であることは確かだね。ディフェンスを苦しめるのだから」

「私はずっと、ミランとラツィオの違いは勝者のメンタリティーにあると言ってきた。素晴らしいチームであれば苦しいときでも持つことができる、自分の力のすべてを発揮できる精神力だ。それがラツィオの弱点なんだよ。ジェノア戦では、残り20秒でかなり軽率な失点をして敗れた。ラツィオは偉大なチームのメンタリティーを身につけなければいけない。それがまだないんだ。チーム戦力の問題じゃないんだよ。メンタリティーの問題だ」