ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長が、新加入のMFヴァロン・ベーラミとDFアレッサンドロ・ガンベリーニの紹介とともに、マーケットに関して強烈なコメントを放った。テーマは、FWエセキエル・ラベッシが抜けて残った2人の「テノール」。MFマレク・ハムシクとFWエディンソン・カバーニだ。複数のビッグクラブが彼らを狙っていることは、デ・ラウレンティス会長も認めている。

デ・ラウレンティス会長はナポリの劇場でサポーターと会ったときに、次のように話した。

「カバーニ? 彼が年俸700〜800万ユーロ(約7〜8億円)も求めるなら、ベンチで腐らせてやる。(ステファン・)ヨベティッチ? 数年間プレーしたら巨額を求めるような選手よりも、ナポリ人の方が私はいいね」

「今のマーケットは非常に難しい。ファイナンシャルフェアプレーが全クラブに関係している。ミランのような一線級のクラブもそれに適応しようとしているんだ。とにかく、おそらくは左サイドの選手を獲得するだろう。(ワルテル・)マッツァーリ監督とは考えが一致している」

また、同会長はハムシクに関して、「(代理人のミーノ・)ライオラが最悪なんだ。彼は数年前からハムシクを移籍させようとしている。だが、マレクには鉄の意志があり、彼はここから動かない」と話している。

ライオラ代理人は「マレクは素晴らしい選手で、ナポリにとっては幸運だ。その上で、自分が素晴らしい選手だと感じるなら、その価値を示すために、別の現実で力を試さなければいけない」と話していた。デ・ラウレンティス会長はこれに応えた形だ。」

また、同会長はほかの補強ターゲットについても言及している。

「ただ買うために獲得していたら、今チームにいる選手の価値を損ねることになる。リッカルド・ビゴンSD(スポーツディレクター)とは一人の選手の獲得について検討しているところだよ。できれば両サイドで起用できる、両利きの選手だ。若手かベテランかは、これから見てみよう」

「(フェデリコ・)バルザレッティ? (パレルモのマウリツィオ・)ザンパリーニ会長と話したが、彼は家庭の事情から今のところ動けないそうだ。それに、パートナーはパリにいる。テクニカルなことよりも人間的な側面の方がずっと関係してくるんだよ」

「ナポリのマーケットは常に開いている。おそらく、(エドゥアルド・)バルガスの獲得に1200万ユーロ(約12億円)を払った1月に、我々のマーケットが始まっていたということに、みんな気づいていないんだろう。マッツァーリ監督が彼を育て、今年は真のバルガスを見られるはずだ」

「我々には価値ある若手がいるんだ。世界のあちこちから、(ロレンツォ・)インシーニェを求める声もあった。だが私は、彼はナポリに残ると言ってきたんだ。ここが、彼の才能にふさわしい舞台なんだよ」

さらに、デ・ラウレンティス会長は国外のクラブを買う考えについても話した。

「“衛星クラブ”を持つプロジェクトは進んでいるよ。数年前にもすでに当時のSDに言っていた。スコットランドを勧められたな。私はアメリカの方が良かったんだが、今は注意深くヨーロッパと南米を見ているところだ」