今週金曜日4月20日のヤンキース戦で、記念すべきフェンウエイ・パーク100周年を迎えるレッドソックス。
しかし、新任のボビー・バレンタイン監督は早くも窮地に立たされているようです。

まずは、故障者の続出とブルペンの崩壊。
今季の守護神と目されていたアスレチックスから新加入のアンドリュー・ベイリーが、春季キャンプ終盤に一塁ベースカバーに入った際に右手親指を故障。
前半戦絶望となりました。
ベイリーの代役に急遽指名されたアルフレッド・アセベスは、開幕から2登板連続で1死も取れない最悪のスタート。
昨季はアストロズでクローザーも務めたマーク・マランソンに至っては、ここまでの4登板で防御率49.50!という大乱調で、早くも3A降格が噂されています。

一方、打線ではもともとカール・クロフォードが開幕をDLで迎えていることに加え、昨季32本塁打&39盗塁と大ブレイクしたジャコビー・エルズベリーが13日のレイズ戦で右肩を故障。
最低でも6週間は戦列に復帰できそうもないと伝えられています。これで外野手のやり繰りもブルペン同様火の車になりました。
すでにオフには若手のジョシュ・レディックをベイリーの交換相手としてアスレチックスに放出済です。
人材を外部に求めようにも、タイミングが悪いことに、先日まで「失業状態」にあった2004年の世界一メンバーのジョニー・デーモンもタッチの差でインディアンスと契約してしまいました。
こうなったら守備の不安を圧してでも松井秀喜でも獲得して欲しいところですが・・・これは無いか?

そして、ダメ押しは自身による十八番の?不穏当発言です。
不調のケビン・ユーキリスに関し(真意は別にして)「肉体的・精神的に十分な状態で試合に臨んでいない」と解釈される発言をメディアに対し発してしまい、ユーキリスだけでなく、主将格のダスティン・ペドロイアあたりからも猛反発を食らってしまいました。
日本の監督は、敗戦後などにメディアに対し選手をけなす発言をしますが、メジャーではこれは厳に慎むべき行為とされています。
なぜなら、監督の重要な役割の一つに「選手を守ってあげること」があるからです。

長年の日本暮らしでボケたのか?
それとも、一部の米メディアが“Bobby being Bobby”と評したように本領を発揮しただけ?いずれにせよ、彼の様に目立ちたがり屋でお騒がせなキャラの監督は、勝ち続けていれば全て「個性」で済まされるでしょうが、現在のように地区最下位に低迷している状態が続くようなら案外早く「更迭」があるかも知れません。

もっとも懸念される点は、選手の信頼を勝ち取ることに失敗したように思えることです。


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