アスレチックスとマニー・ラミレスの契約交渉が佳境を迎えているようです。

現地での報道によると早ければ数日中にも、正式契約に至る可能性大のようです。



ご存じのとおり、ラミレスは昨年開幕直後に、2009年に続く薬物検査で2度目の陽性反応を示し、メジャーリーグの規定により100試合の出場停止処分を通告されるとあっさり引退を宣言。

しかし、その後現役復帰を表明していました。

また、MLB機構は何をトチ狂ったか、ラミレスが復帰するなら「引退状態にあった11年シーズンを考慮し、出場停止の100試合中の半分の50試合は処分に服したものとし、12年から50試合の停止で復帰可能とする」という特別対応を発表していました。

大甘もいいところです。

余談ですが、引退状態にあった時期を出場停止に服していたものとみなすならとっくに100試合は消化済ということになります。

いっそのこと、今季の開幕から無罪放免にしたらどうだ?と嫌味も言いたくなります。



一方アスレチックスは、このオフに29本塁打のジョシュ・ウイリングハムをFAで失い(というか引き止めず)、昨季のDHの松井秀喜との再契約も見送っており、パワーヒッターが皆無の状態です。

それゆえ、いかに素行に問題ありとは言え、ラミレスほどの実績のある打者が、メジャー最低年俸(だと噂されています)程度の条件で手に入るなら、こんなにリスクのない話はないのです。

アスレチックスのDH候補としては、07年のア・リーグ首位打者でタイガースからFAのマグリオ・オルドネスの名前も挙がっていましたが、故障の多さが大きな懸念材料でした。



その点、ラミレスは体は頑丈そうですが、開幕から50試合出場できないのがアスレチックスにとってのネックです。

したがって、50試合分のDHも確保する必要があり、現時点ではハワイ出身のパワーヒッター、キーラ・カアイフーが予定されています。

しかし、案外ここから急転直下での松井秀喜との契約もあり得るのではないでしょうか。

もはやキャンプインも寸前のこの時期なら、松井といえどもマイナー契約で獲得できる可能性が高いでしょう。

そうなれば、アスレチックスにとっては全く失うものがないからです。

開幕から2ケ月弱の代理DH兼その後の代打要員、場合によっては(ラミレスがやはり何らかの要因で使い物にならなかった場合)その後もレギュラーのDHに対しては、十分安い投資額です。