■単身バレンシアへ乗り込んだ、とある日本人選手
昨年10月、私がスペイン3部チームの監督に取材をした後、ある日本人がスペイン語で「僕のプレーを見てほしい」と直談判した。彼の名は、中原健聡(なかはら・たけあき)。大阪体育大卒業後、スペイン留学のために死に物狂いでバイトに励み、ビザ取得の資金を貯めてバレンシアに乗り込んできた青年だ。

紙に書いたスペイン語を震える手で棒読みし、監督に「何だ、このわけのわからない日本人は?」という怪訝そうな顔をされながらも、「スペインでチャンスをつかみたい」という意思表示する姿勢に感銘を受けた。聞くと彼はバレンシア到着以降、断られ続けながらも毎日のように市内のグラウンドに足を運び、トライアウトの機会を与えてくれるよう懇願し続けたのだという。

中原選手がバレンシアでの生活を始めてから4ヶ月。今やスペイン5部ではあるものの、CFポルタル・デル・カロイグという資金力ある新生クラブに籍を置き、月数万円の給料をもらいながらプレーするまでに成り上がった。先日、その彼に頼み、ウラカン・バレンシアCFで練習参加していた福岡大の4選手を前に話をしてもらった。開口一番話してくれたのは彼がいかにしてスペイン人に入り込んでいったのかという方法だ。

■相手の懐に飛び込むコミュニケーション能力
「4人いたらやはり日本語喋れる仲間がいるから喋ってしまうけれど、僕の場合喋る相手は誰もいないし、皆スペイン人なんで、相手が言っていることを理解しないといけない。相手におちょくられていることを理解したら、何をおちょくられているのか、それで怒るんじゃなくて逆におちょくってやるみたいな。

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■著者プロフィール



小澤 一郎

1977年、京都市生まれ。サッカージャーナリスト。スペイン在住歴5年を経て、2010年3月に帰国。スポナビ、footballista、サッカークリニック、サッカー批評、サッカー小僧、ジュニアサッカーを応援しよう!などで執筆中。著書に『スペインサッカーの神髄』(サッカー小僧新書)がある。また、「まぐまぐ」より、メルマガ『小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」』を配信中。



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