もう師走ですね。先生方、走ってます?

ボスニアの新聞「ネザビスネ・ノビネ」(独立新聞=インデペンデント)が選定する「パーソナリティ・オブ・ザ・イヤー2011」の表彰式が30日、北部のバニャルーカ市でおこなわれ、テニスの世界チャンピオン、ノバク・ジョコビッチが受賞したのですが、授賞式のレセプションで、ジョコビッチがオシムさんのテーブルに歩み寄り、サインをねだった、と各紙が報道しています。

(オシムさんとジョコビッチのツーショットが載っている記事)
http://www.nezavisne.com/novosti/drustvo/Novak-Djokovic-trazio-autogram-od-Ivice-Osima-117348.html

「ネザビスネ」はボスニアのセルビア人地域(RS=セルビア人共和国の首都)で発行されているローカル新聞なのですが、セルビア系の新聞でもっとも早く「セルビア人勢力の戦争犯罪」を報道したリベラル系というか、他民族との協調をめざす新聞。隣のセルビア本国のタディッチ大統領、地元のRSドディク大統領ら大物政治家が列席したところに、ただのローカル紙ではない、一種の「権威」をうかがわせる。

ジョコビッチは「旧ユーゴスラビアの諸民族すべての代表だと感じている」とスピーチしました。民族主義の不穏な動きが再び強まっている昨今の情勢の中で、「オレはセルビアの代表だ」というのではなく「旧ユーゴの諸民族の代表」と発言することは非常に勇気のいるもの。ジョコビッチ「ただの若者、ただのスポーツマン」ではない見識、勇気を感じさせ、好感が持てました。(場合によっては文字通り命がけです)

表彰式には、セルビアのタディッチ大統領、RSドディク大統領らにならんで、われらがオシムさん(ボスニア・ヘルツェゴビナ・サッカー連盟正常化委員会座長=事実上の連盟会長代行)も招待され、出席。オシムさんを見つけたジョコビッチは、さっそくテーブルに近づいて、サインをねだったそうです。

ジョコビッチは、世界最高のテニスプレーヤーながら、サッカーファンとしても知られ、3月の東日本大震災の直後、救援活動の一環として、ナダルや錦織選手らと「チャリティマッチ」を呼びかけたほど。オシムさんがユーゴ代表監督として1990年のワールドカップ・イタリア大会でベスト8に入った当時、ジョコビッチは3歳で、直接の記憶にはないはずですが、「伝説の名将」のことはよく知っていたようです。

オシムさんからサインをもらって、大喜びだったそうです。

オシムさんが「正常化委員会」で尽力しながら、旧ユーゴ地域のサッカーリーグを復活させようと努力していることや、ジョコビッチが「諸民族の代表」と自称したこととかなかなか、感慨深いニュースでした。

ちなみに、ジョコビッチはオシムさんからサインをもらった後、会場のホテルの外につめかけた数百人(千人近いとも)のファンにもサービスし、サインや写真撮影に応じていたそうです。
http://www.balkanmedia.com/novak-djokovic-osecam-se-kao-predstavnik-svih-naroda-bivse-jugoslavije-cl8645.html

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元祖なでしこ? はかまでサッカー写真発見 香川・丸亀(朝日新聞)

写真:「香川県立丸亀高等女学校運動会 フットボール」と説明書きがあった写真
写真:「フツトボール」と説明書きがあった写真=県立丸亀高提供

 大正時代に女子生徒がサッカーを楽しんでいたとみられる写真を使った2種類の絵はがきが見つかったと、香川県丸亀市が29日発表した。市は今後、「なでしこジャパンの先駆けの地」としてPRするという。

http://www.asahi.com/national/update/1129/OSK201111290165.html

この写真は9月ぐらいにテレビ東京系「FOOTxBRAIN」の番組の中で紹介されていましたね。みなさん、袴をはいて、白いたすきでチーム分けをしているようです。

うーむ、なでしこジャパン対ペルー(斜めのたすきラインのユニフォーム)という感じ。