マンチェスター・シティのロベルト・マンチーニ監督は、FWカルロス・テベスがチャンピオンズリーグのバイエルン・ミュンヘン戦で途中出場を拒否したことを明かした。クラブは同選手に対し、最大2週間の謹慎処分を科している。

テベスは「ベンチは混乱」していて、「誤解」だったと釈明したが、英紙『テレグラフ・スポーツ』が「アディオス、カルロス。出て行くときだ。とっとと出て行け」と報じるなど、メディアはテベスを批判。サポーターも公にテベスに反発しており、同選手はマンチェスターへ戻ってきた際、警官に護衛してもらうほどとなった。

クラブも2週間の謹慎だけでなく、損害を請求した上でテベスを解雇する可能性まで検討している。FIFAもその可能性を認めているそうで、ジム・ボイス副会長がマンCをサポートする準備があると話したそうだ。本当にテベスが出場を拒否したとクラブが証明すれば、FIFAが国際的な処分を下すかもしれないという。そのために、クラブは内部調査をしているというのだ。

現時点ではクラブによる謹慎処分のみだが、今後に向けて最も考えられるのは、『デイリー・メール』や『テレグラフ・スポーツ』が報じたシナリオだ。マーケットが再開する1月まで保留し、それまではリザーブチームと練習させるというものである。

一方で、『デイリー・メール』は、マンチーニ監督もかつてテベスのように振る舞ったことがあると報じた。サンプドリアでキャプテンを務めていた1995年のインテル戦だ。指揮官は、スヴェン・ゴラン・エリクソン監督だった。

サンプドリアにPKが与えられず、腹を立てたマンチーニ監督は抗議すべく、もうプレーしないと言ってピッチを去ろうとした。エリクソン監督は考えを改めさせようとし、ピッチ脇で激しく口論。マンチーニ監督に戻るよう命令した。だが、マンチーニ監督にプレーを続ける気がなかったことは、その10分後に分かることとなる。審判との強烈な口論などで、2度の警告を受けて退場となったのだ。マンチーニ監督はこのとき、6試合の出場停止処分を科されている。