ポーランドは「東欧球界のストロー」になれるのか?
ただ重要なのは、ランキング自体は決して映えない、ヨーロッパの中堅〜下位クラスの国が、あわや初の本戦出場かというほどの戦いを見せたという事実。ポーランド国内の野球インフラは、決して整っているわけじゃない。国内リーグも存在するし、野球専攻コースのある体育大学もあるということだけど、それでも前述したバレーボールやサッカーに比べると、まだまだポーランドにおける野球はマイナースポーツでしかない。今回代表に選ばれた選手たちも、ほとんどがそうした恵まれない環境に身を置いている。それでも、彼らは負けるべくして負けたわけじゃなかった。アントワープラウンドの中では、彼らは間違いなく「ストロー」だったんだ。
アントワープラウンドでは、これまた2勝2敗の成績だったスロバキア(54位)も、なかなか光る存在だった。こうしたクラスの国々が、今後いかにして力をつけて、現在の勢力図を塗り替えるのか。チェコの1人勝ち状態になりつつある中東欧球界をかき回し、活性化し、盛り上げていく役割を果たしていけるかどうか、今後も末永く注目していきたいと思う。
日本生まれイギリス育ちの大学生が、第2の故郷ヨーロッパの野球事情について熱く語ります。ヨーロッパ各国リーグの速報やコラムなどもあり。