元ローマ監督のクラウディオ・ラニエリ氏が、イタリア『ガゼッタ・デル・スッド』のインタビューで、ローマFWフランチェスコ・トッティについて、厳しい言葉と賛辞とを述べている。

ラニエリ氏は「トッティは月曜から土曜まで必要なペースで練習しないことがあった。それで私は彼をベンチに置いていたんだ」と話している。トッティについては先日、フランコ・バルディーニ次期GM(ゼネラルマネジャー)が、同選手を「怠け者」と称して騒ぎになった。

一方で、ラニエリ氏は新生ローマについて話していたときにトッティについて触れている。

「今のところ(新生ローマを)評価することはできない。トッティや(ダニエレ・)デ・ロッシのようなカンピオーネたちや、(マールテン・)ステケレンブルフのような素晴らしい守護神、(エリック・)ラメラのようにまだ分からない選手もいる。まだ(評価をするには)早いよ」

「トッティが怠け者? その評価には同意する。だが、彼は私が指揮してきた中で最も偉大な選手だ。ローマからバルセロナやマンチェスター(・ユナイテッド)へ移籍していれば、彼は何度もバロンドールを獲得していただろう」

「私は(チェルシーMFフランク・)ランパードや(ユヴェントスFWアレッサンドロ・)デル・ピエーロも指揮してきた。前者は犠牲を払って練習に専念していたし、後者はチームメートたちに声をかけ、プレーをシ、シュートやフリーキック、PKを蹴り続けた。GKたちを苦しめていた。サッカー面でフランチェスコは最も優秀だったが、ランパードとアレックスには強いキャラクターがある」

「ローマ人にとって、ローマで指揮を執ったり、プレーをするのは難しいことなんだ。ただでさえ激しいプレッシャーがあるのに、ローマ人に対しては行き過ぎてしまうんだよ。トッティはこの上なく素晴らしい青年だ。惜しむところがなく、大きな注目を集めずにチャリティーをしたりする人間なんだよ」

「ただ、彼はローマ人なんだ。分かってもらえるだろうか。繰り返しておくが、彼はローマ以外ならバロンドールを獲得していたはずだ。それは間違いない」

ラニエリ氏は夜になって、広報をとおして、「トッティは怠け者」とは言っていないと報道を否定している。なお、トッティは公式にコメントを発表していないが、ラニエリ氏の件を耳にしたとき、爆笑していたそうだ。