浅草は喫茶店の宝庫である01 ピーター

写真拡大 (全7枚)


都内で、喫茶店が結構がんばっている町のひとつに浅草がある。ときどき、喫茶店の多く残る町くくりで紹介していくのもよいかな?と考え、01とタイトルに付けました。
その町の古さをよしとする風潮があればあるほど、昔からの店は生き残りやすく、新しいものを求める人が多ければ多いほど、昔ながらの喫茶店は犠牲になる。
行き来する人の人数も関係があるかもしれない。あとは、地元の人々の多くが地元でお茶の時間を楽しむ習慣があること。
そういった意味では、浅草はすべての条件を兼ね備えているのかもしれない。




喫茶店といえば、もちろんホット(コーヒー)、ナポリタン、クリームソーダ、コーヒーフロート等魅力的な定番メニューがあるけれど、カレーも忘れてはいけない。カレーは匂いが強いからコーヒーの邪魔、と断固として出さない店主も多くいる一方で、結構美味しい、オリジナリティ溢れるカレーを看板メニューとして出す喫茶店は数多く存在する。




浅草で、カレーの美味しい喫茶店といったらココ!
これまでにご紹介した喫茶店はもちろんどこも好きなのだけれど、とにかく落ち着く、いつも店を出た後あたたかい気持ちになる、浅草へ行き時間が許せば20分でも立ち寄りたい、私の大好きな喫茶店でもある。





喫茶ピーターは、昭和39年に創業。住所は西浅草で一番近い駅はつくばエクスプレスの浅草駅。次いで地下鉄の田原町。東武線と地下鉄浅草駅からは歩いて10分ちょっとの場所にある。
”ピーターママ”とお客さん達に呼ばれて愛される店主の左東さんは、はじめは店を手伝いながら2年後に買い取って店主となった。
「私は半端なことが嫌いなんですよ」と笑う左東さんが昭和41年、店主になって最初に取り組んだのは、胸を張って出せるおいしいカレーのレシピを完成させることだった。カレーは、カレー粉に昆布と鰹で取ったダシを加え、さらにいくつかの隠し味を入れる作り方。この味はもう25年以上変わっていない。店は、時間をかけて”カレーのおいしい店”として知られることになった。
店のもうひとつの名物が、つきあたり一面に描かれた浅草にゆかりのあるスター達を描いた壁画。




店には昔から出版社の編集者や漫画家、落語家などが集い、人が人を呼び様々な人が訪れていた。その中に、『黄金バット』などを手掛けた紙芝居作家で評論家の加太こうじ氏がおり、真っ白だった壁に描かせてくれないかなぁと、描いたものだった。迫力満点で、初めて店へ訪れた人はおそらく必ず、見とれるだろう。この壁画が、ますますピーターをより多くの人に愛される喫茶店へと成長させたのだった。

最後に、ピーターのカレーはとても美味しいですが、ハヤシライスも同じくらい魅力的なので、こちらもぜひお試しください。
カレーとビジュアルは似ていますが、全然違うおいしさがあります。
どちらを頼もうか、迷ってしまいますね。




○喫茶ピーター
台東区西浅草3-13-1
03-3844-5984
地下鉄田原町駅より徒歩8分
10:00〜23:00
日曜定休
珈琲380円
カレーセット(珈琲付)830円
カレー550円
ハヤシライス750円







■関連記事
波の上を飛ぶ鳥、滝を登る鯉
長野堰円筒分水と水路のジャンクション
めざせ!世界 No1 位置情報付きマンホールマップサイト
ガス灯を求めてぶらり旅(東京編・前編)〜ガスから始まった明るい世界(2)
美味しい食べ物がいっぱい詰まった夢の観覧車です