自分のネットサーフィンに対する傾向を見ていると、あからさまなのが、「興味のないページにわざわざ立ち寄らない」ということ。実際、まったく興味のないジャンルは幾つかあって、ここでは書かないにしても、ディスプレイの光を我慢しながら読むのは結構しんどい。で、Chromeのタブをポチっと押して退出してしまう。

■雑誌は「目に優しい」
 僕のような人は、さほど珍しくないのではと思う。webで得られる知識は、確かに広範に渡る。英語力があれば、日本語の5倍強(らしい)の情報も得られる。海外のサイトは、かなり読み応えがある記事でも無料で載っている。やり方次第ではいくらでも能力を伸ばせる。

 ただし「やり方次第では」であって、普通に仕事を持っている人が息抜きでwebを読むと、それこそ某掲示板まとめサイトをめぐるだけとかエロサイトを巡回するだけとかになり、時間をただ無駄にしてしまう。

 前置きが長くなったが、要するに雑誌だと「興味のない記事」に対するアクセスも滞留時間もwebより長い、というのが僕の読書傾向としてハッキリとある。

 サッカー雑誌の『週刊サッカーダイジェスト 2011.02.01号』、表紙は山瀬功治と中村憲剛がガッチリ握手を交わす2ショット。割と心が折れそう、なのは去年のある時期「山瀬は来季から広島に来るかも!」と色めき立ってたからで。

 で、山瀬と憲剛のインタビューが4ページに渡って掲載されている。スポナビコラムだと3枚分ぐらいのボリュームだろうか。ただ僕の場合、この対談がスポナビに上がっていたとしてもまずスルーするだろう。上記の通り、僕のネットサーフィンの傾向は「興味のないページにわざわざ立ち寄らない」なので、こんな心の折れそうな(笑)写真が載った記事をわざわざ読まない。

 ところが、雑誌だとなぜか読めてしまう。webで3ページを読むのは結構苦痛だが、雑誌の見開き2ページ×2だとあまり苦痛ではない。単純に、雑誌からは発光していない、というのが大きいのだろう。あくまで相対論だが、雑誌は目に優しいのだと思う。

■憲剛を育てたのは相馬
 内容的には、中村憲剛が「ボランチの仕事はセキさんと相馬さんに教わったと言っても過言ではありません」と書いてたのが印象的だった。J2時代、憲剛は相馬直樹とボランチコンビを組んでいたのだという。2003年のJ2では、川崎に一勝もできなかったが、その時の中盤でタクトを振るっていたのが大卒1年目の憲剛だった。

 2005年に川崎取材に行った折、当時の媒体編集長から「中村憲剛はリーグで1番のボランチだ」と聞かされた。ははーと思っていたら、その2年後にはイビチャ・オシム監督に抜擢され代表の中核になった。その中村を育てたのが、相馬だったというのは、盲点といえば盲点だった。

■清水はそれなりに強そう?
 その他のコンテンツは『ポジション別新序列』で、J1全18チームを1ページずつ、J2全チームを半ページずつで紹介。こういう記事についても、「目に優しい」のでどれどれと読んでみたくなる。広島については、まあなるほどという感じ。水本裕貴がスタメン「不動」扱いだが、果たして横竹翔や森田剛平からそう簡単にスタメン奪えるかな、とは思う。2人とも「広島のCB」としては槙野に次ぐ選手たちなので。

 広島ページのお隣りには清水の記事があって、あれだけ主力が抜けたのに、予想スタメンだけ見るとそれなりに戦えそう。小林大悟、枝村匠馬、山本真希、小野伸二の中盤はかなり面白そうだ。2トップはやはり迫力が減った気はするが、ヨンセン、岡崎慎司、藤本淳吾と抜けた(抜けそう)なのだから当たり前ではある。