その他、面白かった記事は加部究氏の『フットボール見聞録』。高校選手権について、決勝まで上り詰めた久御山高校のチームづくりに言及しつつ、痛み止めを打って出場する選手を美談化するメディアのあり方、それを許すJFAに疑問を投げかけている。

>その前に夏も冬も常識はずれの過密日程の中で、多くの高校生たちが故障と戦いながらピッチに立つ姿を、いつまで看過するつもりなのだろうか。

 これは、まさに高校野球にも通じる問題ではある。スポ根モノというのは、日本の定番になって久しいけれども、ああいうのは「高校生=社会人の手前=最後のモラトリアム=ここで負けたら終わり」という構図が成り立ってた時代だったからこそだろう。

 今や、高校生にはJリーグという受け皿がある。「負けたら終わり」なんかでは全然ない。まずは見る側にそういう視点が必要な気はする。

【関連記事】
【SOCCERZINE】『FREE』移籍がJリーグにもたらすものとは
【SOCCERZINE】書評:サッカーダイジェスト2011.01.25号
【SOCCERZINE】書評:『小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」』
【SOCCERZINE】書評:『エルゴラッソ イヤーブック2010』
【SOCCERZINE】書評:遠藤保仁『信頼する力――ジャパン躍進の真実と課題』