バルセロナのスペイン代表MFシャビとMFアンドレス・イニエスタが有力候補と言われる中、インテルで3冠達成の主役となり、ライバルである前述の2選手にファイナルで敗れたものの、ワールドカップで決勝まで進んだMFヴェスレイ・スナイデルは、FIFAバロンドール受賞への野望を隠していない。

フランス『フランス・フットボール』やスペインメディアのインタビューに対し、スナイデルはジョゼ・モウリーニョ前監督が率いた素晴らしい昨シーズンについて振り返った。同選手はモウリーニョ監督がインテルを「傷つけることもできない決死隊」に変えたとコメント。次のように続けている。

「彼はあらゆる状況を管理できることを示した。あるとき、僕が疲れているから、妻や娘と何日か休めと言われた。どの監督も練習しろとしか言わなかったのに、彼はビーチへ行かせてくれたんだ。それで僕はイビサへ3日間行った。戻ってきたときは、彼のために死ぬ用意までできていたよ」

「最も重要なのは練習ではなく、回復することなんだ。日曜にしか試合がないときは、一週間を通じてクレイジーに練習した。フィジカルも戦術も、その後に続けたんだ。ただ、彼を悪く扱えば、さらに悪い扱いを受けることになる。彼に対してバカなことは決してやっちゃいけない」

一方、後任のラファエル・ベニテス監督については、仕事の仕方が異なると話している。

「彼は別のスタイルとやり方を持っている。すべてに勝ったチームを引き継ぐのは難しいことだ。特に、多くのケガ人がいるときはね。今は厳しいけど、彼にとっては挑戦だし、彼には素晴らしい気概がある。今の僕らはまだ去年のレベルにないし、いずれにしても繰り返すことは難しいのだろうけどね」

いずれにしても、スナイデルは7歳のころから夢見ていた賞に対する野望を失っていない。プロとしての8年間で、実質的にほぼすべてを勝ち取ってきた同選手だが、彼は常に上を見ているのだ。

「イニエスタとモウリーニョ監督、(バスティアン・)シュバインシュタイガーがバロンドールに関して僕のことを話してくれたのは知っている。とてもうれしく思っているよ。僕も候補の一人だ。ただ、今の僕が本当に狙っているのは、世界最高の選手になることだけなんだよ」