韓国の全羅南道霊岩郡の郡庁は26日、同郡に建設された韓国インターナショナルサーキットについて、ほとんどが完工後の検査を受けていない違法建築であることを明らかにした。同サーキットでは、22日から24日にかけて韓国初のF1グランプリが開催された。

 郡庁によると、インターナショナルサーキットに建てられた計51棟のうち、10万人が利用した仮設スタンド24棟を含む27棟の建築が、現在も検査を受けていない違法建築だ。韓国のF1組織委員会は、多くの建築物が十分な検査を受けていないことを知りながら大会を開催した。

 大会主催者の全羅南道F1組織委員会は「観客を入場させられないことは知っていた。しかし、仕方なかった」と釈明した。

 検査を受けたとされる23棟の建築についても安全性への疑惑が浮上した。F1組織委員会は前日の21日午後10時に23棟に対する検査の申請。23日午前9時に許可が出されたが、実質的検査時間はわずか2時間だった。大会開始はその1時間後の午前10時。郡庁関係者は「事前に点検しており、規則に従い許可を出しただけ」と説明した。

 韓国メディアは、観客席のあちこちに鋼材が露出し、工事後に残された鉄製部品が落下して観客の頭に当たることもあったと安全管理のずさんさを批判。「大惨事が起きてもおかしくない状態だった」と報じた。(編集担当:新川悠)



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