チリ落盤事故の鉱山作業員のみなさん、おめでとうございます!

いやぁよかった。ホッとした。9月にその事故が報じられて以来、全世界が注目したチリ鉱山の落盤事故。2ヶ月に及ぶ地下生活の末に、ついに全員が地上へ脱出することができました。日本時間13日昼に1人目の作業員が脱出すると、その後も続々と作業員が脱出し、日本時間14日午前にはとうとう全員が脱出。前代未聞の大救出劇がついに完結したのです。

救出現場周辺は大変な盛り上がりで、「チチチ!リリリ!」の大合唱を行う救助隊と家族。それを取り巻く全世界の報道陣。日本からも、紛争地域には絶対に行かないリポーターたちが大挙訪れました。現場の盛り上がりを見て「露店でも出そう」「お好み焼きとか」「ビールもいいね」なんて思っていたところ、本当にお土産を売る露店がある始末。33人の顔写真をプリントしたチリ国旗など、勝手な商売も好調なのだとか。

悲劇の主人公から一転ヒーローへ。どんな困難にも負けず、希望を胸に打ち勝った彼らは、まさに人間の美しさを示す証人。かつて日本でも崖から降りられなくなった「崖っぷち犬」が大人気となったことがありますが、この33人の作業員はチリの、いや全世界のヒーローとなったのです。死に直面しても失われない彼らの熱き友情。互いを支え、励まし、「脱出は俺が最後でいい」と譲り合う精神。「ギネス最長地下生活記録狙いだろ?」などと一瞬でも思ってしまった僕は、本当にしょうもない男です。

そんなヒーローたちには、これからビッグなご褒美タイムが。「崖っぷち犬」が保健所薬殺処分を免れて飼い主が決まったように、作業員たちにも素敵な招待状が多数届いています。ギリシャの旅行会社からは「エーゲ海を堪能してくれ」というギリシャ旅行オファーが届き、映画会社からは一連の脱出劇の映画化を決定したとの話も。講演・出版など引く手あまたでしょう。こうなった以上、全世界で起きている同様の落盤事故で、死んでしまった被害者には何の愛の手も差し伸べられないことなど忘れるべき。やはり人間は命あってこそのもの。死亡済の被害者・遺族よりも、生還した彼らにこそ「希望をありがとう」という気持ちで、愛の手を差し伸べたいものですよね。

ということで、鉱山作業員たちに差し伸べられた愛の手について、特に熱心だったサッカー関係者の動きをまとめておきましょう。



◆サッカー界のみなさん!僕もほとんど同じような地下生活中です!


第一報の当初は「お気の毒に」と思っていた僕も、PSPが届き、温かい食事が毎日届き、洗濯も地上でしてくれるようになり、タバコも吸えるようになったと聞くと、「えっ」「向こうのほうが暮らしが充実してる」「友達もたくさんいるし」とうらやましくさえなってきました。

特にうらやましくなったのは、サッカー関係の充実ぶり。元プロサッカー選手で五輪代表にもなったというフランクリン・ロボスさんの存在により、作業員たちへサッカー界から愛の手が殺到。早速、地下でもサッカー中継が見られるように小型テレビ電話が到着。稲妻ロングシュートで「魔法の砲弾」の異名を取ったロボスさんの試合解説つきで、作業員たちはサッカー中継を堪能したとか。同じように薄暗い閉鎖空間に閉じこもって、小さなテレビでサッカーを見ている僕ですが、環境的には負けた感じが漂います。

そして、それ以上にうらやましいのが続々と届く贈り物。第一報が届くや、まずチリ代表のビエルサ監督が、チリ代表全員のサイン入りユニフォームを作業員たちに贈呈。さらに代表選手たちは、「頑張れ鉱山作業員」と記された白いシャツを着て国際試合に登場。サッカーを通じて、彼らを激励したのです。

↓チリ代表が鉱山作業員を励ますメッセージシャツで登場!


選手:「頑張れ鉱山作業員!」
主審:「でも、試合中に見せたらイエロー出すから」
選手:「ええぇぇ…」


↓バルセロナのビジャは「強くあれ」と記したユニフォームなど2着を贈呈!

ビジャが作業員に贈ったのは、所属チームのバルセロナのユニホーム2着。1着には「強くあれ」と書き込んで激励。もう1着は、33人の中の1人で、80年代にチリ代表になった元プロサッカー選手のフランクリン・ロボスさん(53)にあて、詳しい文面は不明だが、個人的なメッセージをしたためたという。ビジャには鉱山で働く親類がおり、スペイン紙に「私も鉱山仲間の一人だから、関係者の気持ちはよく分かる」と気遣った。その上で、「すべてがうまくいくだろう。私は彼ら(作業員)とともにあり、世界も事態を見守り支援している」と話した。

ビジャ、チリ落盤事故作業員に“勇気”のアシスト(サッカー) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース

1枚は1人用で、もう1枚は33人共用です!


↓サッカーの王様・ペレも「無事を祈る」とメッセージ!
チリ北部の鉱山落盤事故で、地下に閉じ込められている作業員33人を励まそうと、ブラジルのサッカーの「王様」ペレ氏が、同国代表のユニホームを贈呈、「無事を祈る」とのメッセージを寄せた。ブラジルの有力紙グロボ(電子版)が18日報じた。ペレ氏はメッセージで「親愛なる兄弟たちよ、君たちの無事を祈っている」としたためた。リオデジャネイロ市内の民間企業を通じてチリ側に届けられたという。

【チリ落盤事故】「無事祈る」王様ペレがメッセージ - MSN産経ニュース

救出後に懸念される、心の病にも効きそうな励ましです!


↓銀河系レアル・マドリードからは全員分のユニフォームに加え、サンティアゴ・ベルナベウでの試合観戦もプレゼント!
サンティアゴ市長パブロ・サラケットとアミーゴス・デル・レアル・マドリード−チリ・ファンデーションの子供達がチリの鉱業大臣ローレンス・ゴルボルネに、レアル・マドリードの選手全員のサインと”Fuerza Mineros(頑張れ炭鉱作業員)“というメッセージの書かれた背番号33番の入ったユニホーム33枚が渡された。現在もサンホセ鉱山の地下で生き埋め状態になっている炭鉱作業員を支援するために送られたもの。ユニホームの他にも選手の写真が貼られたアルバムと、救出後のサンティアゴ・ベルナベウでの試合の招待状をチームは送っている。

チリの炭鉱作業員に33枚のユニホームを寄贈

何か、だんだん大掛かりになってきたwww着替え支援並みだなwww

ビジャの贈った2枚が「枚数足りてない」感じにさえ見えるwww


↓マンチェスター・ユナイテッドも負けじと、オールド・トラフォードへの招待状を贈呈!
マンチェスターUの友好大使を務めるボビー・チャールトン氏(73)が、チリの落盤事故で生き埋めとなっている作業員33人を、本拠地オールドトラフォードに招待することになった。11日付の英紙サンによると、救出作業が急ピッチで進む中、父親が炭鉱労働者だった同氏はビデオメッセージを収録し、招待状代わりに現地に送った。

B・チャールトン氏がチリ作業員33人招待 - 海外サッカーニュース : nikkansports.com

まさか対抗意識燃やしてるんじゃないだろうけど、もうちょっとで欧州3大リーグツアーができそうじゃねぇかwwww

こりゃジュゼッペ・メアッツァあたりにも招待しないといかんな!


今後も続々と届くであろう、サッカー界からの愛の手。当初4ヶ月かかると言われた救出が2ヶ月で済んだのに、旅行のオファーをこなすだけで稼いだ2ヶ月は過ぎてしまいそう。サッカーで負けて炭鉱送りになる人もいれば、鉱山を脱出してサッカーに行く人もいる。人生、何が起きるかわからないものです。まぁ、もともとなかった2ヶ月と思って、遊びほうけるのもいいかもしれません。この事故がきっかけで愛人が発覚した作業員には、ぜひぜひ奥さん分のチケットと、愛人分のチケットを用意してあげて欲しいもの。ゆっくり旅先で話し合っていただきましょう。

ちなみに我らが日本からは、千羽鶴や、「無事帰る」の願いを込めたカエルのお守りなどが作業員に贈られたとのこと。THE善意、THE気持ちという感じのささやかな愛の手ですが、それもまたヨシ。どうせならJリーグからもユニフォームとか日本旅行のオファーとか、臆することなく贈っておけばよかったかもしれませんね。



とりあえず、「槙野」って名前でサンフのユニフォームを勝手に贈ってみます!

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